大の里は“同じパターン”で連敗…阿炎は想定通り?支払うことになる「高い授業料」
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月14日 15時12分
大の里(C)共同通信社
192センチ、182キロの巨体があっさりと転がされた。大相撲11月場所4日目、新大関の大の里(24)が初黒星である。
阿炎に立ち合いでもろ手突きからの右ノド輪を食らい、上体を起こされると、焦りもあったのだろう。間を詰めようと突っ込んだところ、下がった阿炎のすくい投げが炸裂。前に出る勢いのまま投げられ、土俵下に転げ落ちた。
これで阿炎には先場所から2連敗。問題はその内容である。先場所も、もろ手突き、右ノド輪で上体を起こされ、引き落としで土をつけられた。決まり手が違うだけで、同じパターンで敗れた。
ベテラン親方が言う。
「14日目で優勝が決定していた先場所、阿炎と対戦した千秋楽は気の緩みもあったでしょう。しかし、あの一番で阿炎は自信をつけ、同じ戦法を繰り出した。厳しい言い方をすれば、『どんな時でも気を抜いた相撲を取ってはいけない』ということ。大相撲には『負けて覚える相撲かな』という言葉がある。大の里にとっては、いい勉強になったのではないか」
ただ、授業料は高くつきそうだ。
「阿炎はこの日の白星で、ますます大の里への自信を深めたはず。阿炎がすくい投げで勝ったのは、過去2番のみ。使い慣れていない技をあっさり決めたということは、最初から最後まで想定通りの相撲だったということです。阿炎はパワーがあり、常に上位との対戦が組まれる三役の常連。大の里は、厄介な相手を勢いづかせてしまった」
とは前出の親方だ。
◇ ◇ ◇
大相撲と言えば、先場所限りで引退した貴景勝は、過去に2場所連続で「優勝に準ずる成績、優勝」しながら横綱になれなかった。いったいなぜか。貴乃花の元弟子だからなのか。日本相撲協会・八角理事長を直撃すると、意外な答えが返ってきた。
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