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痛みが消えても進行は続く…「虫歯」を放置すると命に関わる病気につながる危険あり

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月15日 9時26分

 その段階からさらに進行すると、虫歯菌が歯の中の神経まで到達し、何もしていない状態でもズキズキと激しく痛む。

「それでも放置していると、虫歯菌はさらに増殖してそのまま神経を侵し続け、やがて神経が壊死します。急に痛みを感じなくなるのはこの段階です。ただ、虫歯は自然治癒することがないので、痛みがない状態でも進行し続けます。増殖した虫歯菌は歯の根っこの先端に移動していき、歯根部に炎症が生じて膿の袋=歯根嚢胞が作られます。膿は炎症部分で虫歯菌と白血球がせめぎ合ってできた死骸や壊れた組織で、それがたまって袋が大きくなり内圧が高まると再び痛みが現れます」

 また、たまった膿を外部に排出するために瘻管と呼ばれるトンネル状の管が形成され、歯茎に穴が開いて膿が出てきたり、場合によっては顎や頬などに穴が開いてしまうケースもある。そうなると、歯茎を切開して膿を排出させる必要があり、それを歯根の先端の病巣が消失するまで繰り返し行わなければならない。  虫歯の放置が引き起こす深刻なトラブルはほかにもある。

 虫歯菌が歯の深い部分まで進行していくと、最終的には顎の骨に到達する。

 そのまま顎の骨に虫歯菌が侵入すると「顎骨骨髄炎」になり、痛み、腫れ、しびれをはじめ、歯がぐらついたり抜けるだけでなく、発熱や倦怠感といった全身症状が現れるケースもある。

「口腔底蜂窩織炎や顎骨骨髄炎がさらに進行すると、細菌が血液中に入り込んで増殖し、全身に感染が広がる『敗血症』を起こす危険があります。全身に炎症が及んで臓器障害や組織障害を引き起こし、ショックから多臓器不全を来して死に至るケースもあります」

 歯に痛みがあれば、しばらく様子を見ることはせず早めに受診したい。

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