松本人志が文春訴訟取り下げで失った「大切なもの」…焦点は復帰時期や謝罪会見ではない(城下尊之/芸能ジャーナリスト)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月16日 9時26分
松本人志(C)日刊ゲンダイ
【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】
松本人志(61)が週刊文春を訴えた裁判で、松本がその訴えを取り下げたことが大きな話題として報じられた。
SNS上は「裁判も終わりだから、早くお笑いに戻ってくれ」と復帰待望の声がある一方、「やっぱり気持ち悪くて、今までのように見ることができない」といった批判的な声に二分されている感じだ。
芸能マスコミ的にもテレビ番組復帰時期の予想がかまびすしい。年内か、年明けか、はたまた来年中か、それとも劇場でダウンタウンとして再始動してから徐々に活動を拡大していくのか……と伝えている。スムーズな復帰のためには「記者会見すべきだ」という意見も多い。
だが、今回の焦点は復帰時期とか、謝罪の会見とか、そんなことなのだろうか。
裁判取り下げのコメントとして、松本の代理人弁護士は「被告ら(文春側)と協議等を重ね、訴訟を終結させることといたしました」とし、松本本人は「強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました」「(会合に)参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」と公表している。
要するに、被害者がいれば謝るし、性的接触はあったかもしれないが、「法に触れることはしてませんよ」「罪を犯したわけではありませんよ」と強調したいわけだ。
だが、そこが問題ではないのだ。松本は芸人仲間らが集めた女性たちと飲み会を開くにあたって、ホテルのスイートルームで飲み会の最中に女性と寝室に入ってひとときを過ごした。この時点でアウトなのだ。松本が強調したい“性加害”がなかったとしても、性的行為自体はあったとみられても仕方がないし、むしろ容易に想像がついてしまう。あわよくば性的な関係を持ちたいという下心も丸見えだ。
その松本のこれまでのテレビでのイメージはどうだったのか。笑いを交えて言いたいことは言ってきたが、「それでも悪い人じゃない」という感じで見ていた視聴者は多いと思う。お笑い界の“大御所”であり、後輩たちにも慕われていると思っていた人も多いだろう。
ところが、今回の訴訟は自分でアクションを起こしながら、白黒をうやむやにしたまま敵前逃亡のような形で逃げてしまった。
松本は先のコメントでこうもつづっていた。
「ファンの皆様、関係者の皆様、多くの後輩芸人の皆さんに多大なご迷惑、ご心配をおかけしたことをお詫びいたします。どうか今後とも応援して下さいますよう、よろしくお願いいたします」
あの威勢の良さは完全に消えてしまった。タレントに戻りたくてしょうがないのだろうが、人の情けにすがる哀願口調に変わっている。
こんな姿を彼に憧れていた後輩芸人たちはどう思うか。テレビの若手スタッフはどう見ているのか。局の上層部とスポンサーはどう判断するだろうか。
(城下尊之/芸能ジャーナリスト)
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