「アロニア」にはブルーベリーの3倍のポリフェノールが! 朝昼に摂りたい【時間栄養学的「気になる食品」】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月18日 9時26分
アロニアは古くから食料や薬用として利用されてきた
【時間栄養学的「気になる食品」】アロニア
アロニアは北アメリカ原産の小さな黒い果実で、古くから北米の先住民族によって食料や薬用として利用されてきたと言われています。特に東ヨーロッパでは「健康の果実」と呼ばれて注目され、寒さに強く栽培がしやすいことから、広く栽培されるようになりました。
アロニアが日本に導入されたのは1980年代。健康食品としての需要が高まり、現在ではアロニアは健康志向の食品としてさまざまな形で取り入れられています。
そんなアロニアの果実には、「アントシアニン」という強力なポリフェノール成分が多く含まれており、目の健康だけでなく、体内で発生する酸化ストレスを抑える働きがあるとされています。その量は、なんと同量のブルーベリーのおよそ3倍! 酸化ストレスは体の細胞を傷つけ、老化や病気の原因になることが知られているので、ポリフェノールがこれを抑制することで、アンチエイジングや血管の健康維持に役立つと言えるでしょう。
アントシアニンは朝や昼に摂ることで、この豊富な抗酸化作用が日中の酸化ストレスを軽減し、細胞を保護する効果を発揮しやすくなるのではと考えられます。日中は紫外線や活動によって体内の酸化が進むため、アロニアに含まれる抗酸化成分が役立つ時間帯としておすすめしたいです。
最近の研究では、アロニアの抽出物が「黄色ブドウ球菌」という細菌の増殖を抑える効果があることも報告されており、食品の保存や医療の分野での応用が期待されています。また、アロニアに含まれる成分が糖尿病やコレステロールの管理に役立つ可能性も指摘されています。具体的には、体内で血糖値をコントロールする酵素やコレステロールの合成に関わる酵素を抑える働きが確認されていて、これにより生活習慣病の予防に役立つのではないかと考えられているのです。
さらに、アロニアにはビタミンCやビタミンK、食物繊維も豊富に含まれています。ビタミンCは風邪の予防や美肌効果、ビタミンKは骨の健康維持に役立つ成分です。また、食物繊維は腸内環境を整えたり、血糖値の急上昇を抑える働きがあり、便秘の改善や糖尿病の予防にも効果的です。 日々の健康維持に役立つ果実のアロニア、ぜひ召し上がってみてはいかがでしょうか?
(古谷彰子/愛国学園短期大学准教授)
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