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兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月19日 9時26分

 もちろん一部では、17日のフジテレビ系「Mr.サンデー」で、元兵庫県明石市長で弁護士の泉房穂氏が斎藤氏に「一面的な見方で、かなり厳しいトーンで、対応してきたことにつきまして、今回民意を見て、私自身、反省するところも多く、おわび申し上げたいと思います」と謝罪。地元サンテレビのキャスターも報道姿勢に反省の弁を述べ、18日放送の日本テレビ系「ミヤネ屋」に出演の読売テレビ報道局解説副委員長・高岡達之氏も「SNS戦略で斎藤さんが頂点を極めたといういい方は違和感がある。それによって情報を得られた有権者が自分の判断で見極めた結果」と語っているが……。

 とはいえ、大半の報道は「SNSの拡大は危険」という見方で、同日の「ミヤネ屋」でも「SNSの法規制」に言及したタレントもいた。

 ITジャーナリストの井上トシユキ氏は、斎藤氏の選挙戦略をこう見る。

「斎藤陣営のSNSを見ていても積極的に拡散はしていません。斎藤支持者の間では、"お騒がせ"イメージの強い立花氏の応援を快く思っていない呟きも目立っていたほどです。SNSの影響をもたらしたのは、街頭演説を見た名もなき『勝手連』の拡散力と『アンチマスコミ』の存在でしょう」

 米大統領でトランプ大統領を支持した『Qアノン』に近いイメージだという。主に積年のマスコミの報道姿勢に不満を持った人々だ。

「だから勝手連の拡散する議論は、政策よりも、斎藤氏はパワハラしたのか、いじめられた側かの2択になっていました。メディア不信も影響しています。もちろんネットには、メディアが報じない真実もたくさんありますが、嘘も同じだけ混じっている。これからはテレビや新聞だけでなく、あらゆる媒体から個々が正しい情報を見極める時代になります。大手マスコミはSNSを信じて情報を得る人の心理も理解し、SNSの利点も称えて、共存を訴えればいいのですが『SNSにはファクトチェックがない』などと自分たちの正義を主張するあまり、視聴者や勝手連の人たちには『ほら、やっぱり都合のいいことしか報じない』と陰謀論にされてしまう。この流れは変わらないでしょう」(井上トシユキ氏)

 稲村氏は敗戦の弁で、「斎藤候補と争ったというより、何と向かい合っているのかという違和感があった」と述べている。立候補者にとっては政策は二の次で気の毒だっただろう。

  ◇  ◇  ◇

 SNSはどのように拡散されるのか?●関連記事【もっと読む】兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」…に詳しい。

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