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【24年ドラフト選手の“家庭の事情”】中日1位・金丸夢斗 土日も休まず足かけ10年 アマ審判父の「甲子園の道」

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月20日 9時26分

「『続けたいけど仕事が……』と、泣く泣く辞める方もたくさんいます。私の場合は会社と、理解ある上司に恵まれました。甲子園で審判をするようになったのは11年から。模範試合というものがあり、関西なら近畿大会がそれに当たる。正確なジャッジはもちろん、ハツラツとキビキビと審判としての務めをこなせるかを審査され、『全国に発信する試合でも大丈夫』と合格すれば、日本高野連から推薦をもらえます」

 甲子園の審判はプレッシャーも大きい。

「我々は『正しいジャッジをして当たり前』ですが、どうしてもミスをしてしまうこともある。近年はSNSが大きな重圧になっていますね。ミスに怒る人がいるのは理解できます。でも、今はその様子がすぐにSNSやユーチューブなどにアップされ、『選手の進路にも影響するだろ!』など、厳しめのコメントが書かれ、炎上してしまう。それが怖いのです」

 13年間務めた甲子園の審判は今年で“引退”したが、アマ野球の審判は続けている。

「公式大会では選手の血縁者は審判ができません。でも、少年野球や、高校の練習試合などで担当したことはあります。緊張? 子どもの方がしたんじゃないですかね? 球審の父親めがけてボールを投げなきゃいけないわけですから(笑)。家で野球の話をすることもよくありました。夢斗からは『こういう動作はボークじゃないの?』『お父さんが見ている甲子園の投手と、僕の投球を比べてどう?』など質問を受けた。高3の最後の大会の時には私から、『甲子園で決勝に行った投手のボールと遜色ないぞ』と声をかけました。本人にとっては励みになったと思います」

▽金丸夢斗(かねまる・ゆめと) 2003年2月1日生まれ、兵庫県神戸市出身。広陵小1年時に広陵少年野球部に入部し、中学は軟式野球を経て、神港橘高に入学。3年時の2020年はコロナ禍で春夏とも大会がなくなるが、夏は兵庫県大会の代替となる独自大会でエースとしてベスト8入り。関西大学では2年春、3年秋、4年春でリーグ防御率1位に輝いた。最速154キロ。大学通算20勝3敗、防御率0.82、312奪三振。177センチ、77キロ。左投げ左打ち。

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