1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

梅毒の新規感染報告件数…7県がすでに昨年1年間の累積数を上回る

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月20日 17時2分

梅毒の新規感染報告件数…7県がすでに昨年1年間の累積数を上回る

(C)日刊ゲンダイ

 国立感染症研究所は19日、感染症発生動向調査(IDWR)速報データ第45週(11月4日~11月10日)を発表した。

 梅毒の新規感染報告件数は新たに181件が加わり、年初からの累計数は1万2609件となった。現在の方式で統計をとり始めて以来、過去最多を記録した前年同期の累計数1万2965件に比べて、マイナス359件となった。

 この数字は第40週マイナス418件、第41週マイナス421件、第42週マイナス474件、第43週マイナス420件、第44週マイナス386件と推移している。この数字が前週より「悪化」は17都県、「変わらず」が7道県、「改善」が23県だった。

 ちなみに第45週時点で過去最多の昨年を上回ったのは21都府県で、下回ったのは25道府県。上回った件数が目立つのは、神奈川、岡山など。下回りが顕著だったのは北海道、広島、大阪、福岡などだった。

 なお、第45週時点で昨年1年間の累積件数を上回ったのは、秋田、神奈川、富山、石川、鳥取、島根、大分の7県。長野は同数だった。

 性感染症の専門医で「プライベートケアクリニック東京」新宿院の尾上泰彦院長が言う。

「あくまでも速報値であり、確定値ではないため各種確定統計数字とは異なりますが、今年が残り8週時点で7県が昨年1年間の累積数を上回っているのは憂慮すべき事態です。新規届け出件数は全体のごく一部に過ぎません。しかも大都市に限らず地方に及んでいる。地方ではそもそも梅毒の診断・治療ができる医療施設が少ないため心配です」

 地域で気になるのは、広島が大きく減らす一方で、近接する鳥取、島根が増えていること。鳥取県東部圏域では8月31日時点で昨年の報告数を越えている。島根県松江市では第37週(9月9日~15日)時点で越えている。また、広島に隣接する岡山でも新規感染報告者数が急増しており、昨年の累計を越えるのも時間の問題だ。

「九州各県が昨年に比べて減少傾向にあるなか、大分だけが増えているのも気になります。インバウンドと関連付ける向きもありますが、外国人観光客が増えているのは他のエリアも同じですから、よくわかりません」

 従業員数10人以上の187の宿泊施設を対象に毎月調査している大分県観光統計調査(10月速報値)によると、10月の延べ宿泊者数は前年同月比で2.4%増(国内3.8%増、海外2.4%減)、9月速報値では前年同期比9.5%増(国内4.5%増、海外32.2%増)だった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください