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2種類の点眼薬をさすとき「5分間隔」にしなければならない理由【一生見える目をつくる】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月21日 9時26分

 目の病気に罹患した場合、治療として点眼薬を処方されますよね。病気でなくとも、疲れ目などで市販の点眼薬を常用している人も多いでしょう。

 点眼薬があまりに身近な存在であるせいか、薬品であることを忘れて適当な扱いをしてしまう人は少なくなく、常日頃から私も危惧しているところです。

 参天製薬のホームページに点眼薬の注意事項及び保存方法についてわかりやすい説明がありましたので、参考にしながら、中でもとくに注意していただきたいことをお話ししたいと思います。

【用法・用量は正しく守る】

 1日3回点眼と書いてあるにもかかわらず、2回の点眼で終わる患者さんが多いようです。用量や1日の点眼回数にはエビデンスがあって定められているので、必ず守るようにしましょう。

【2種類以上の点眼薬を使用する場合は、5分間隔で点眼】

 2種類以上の点眼薬が処方された場合、薬局で薬剤師さんが必ず「5分あけてから点眼してください」と説明しているはずです。目の表面にとどまる液体の量には限界があります。2種類の目薬を同時に点眼すると、2番目に点眼した目薬は、あふれて目の外に出てしまい、点眼した意味がありません。3~5分で1番目の目薬が目に染みこんでから2番目の目薬をいれなければならないのです。

【点眼薬の貸し借りをしない】

 ついやってしまいがちなのが市販の点眼薬の貸し借り。たとえば空気の乾燥した場所などで誰かが点眼薬を使用する。それを見て「私も目が乾燥してるから、ちょっと貸して」と……。まつ毛などについていたほかの人の雑菌が混入することも。貸し借りは絶対にやめましょう。

【使用期限に注意】

 点眼薬は、開封後1カ月を目安として処分する。以前この連載でも説明したことがありますが、守っていただけているでしょうか。容器に記載されている使用期限は開封可能な期限なので、開封後は1カ月を使用の目安として、残った薬は必ず処分するようにしてください。

【点眼後はしっかりとキャップを閉め、直射日光が当たらないなるべく涼しい場所で保管を】

 特に夏場は、家の中といえども場所によっては思いのほか高温となっていることもあるので注意が必要です。

【子どもの手の届かない場所に保管する】

 お子さんが誤って点眼したり誤飲する恐れがあるので、必ず手が届かない場所に保管するようにしましょう。

【防虫剤や湿布薬の近くは避ける】

 これは知らない人も多いかもしれません。点眼薬は、防虫剤や湿布薬の近くの保存は避ける。芳香剤と一緒に保管するのも避けましょう。また、点眼薬に直接油性ペンで文字を記入したりしないこと。揮発成分やメントールなどのにおいが、点眼容器を通って点眼薬に溶け込むことがあるためです。

(荒井宏幸/クイーンズ・アイ・クリニック院長)

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