頭痛の正しい対処法(3)最も多い緊張型頭痛…高い枕が原因かも
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月21日 9時26分
写真はイメージ(C)iStock
前回まで片頭痛について述べてきましたが、今回は他の1次性頭痛(脳の病気がない頭痛)について取り上げます。
「最も多いのは緊張型頭痛です。肩こりや首こりがあり、頭の圧迫感、締め付けるような痛みが特徴です。吐き気やめまいが伴うこともあります」
「丸ノ内なかごみクリニック」の中込忠好院長はこう説明します。原因は、肩の筋肉の緊張、ストレスやうつ、運動不足、顎関節症、眼精疲労、ストレートネック(本来は前方に緩やかにカーブしている首の骨の形がまっすぐな状態)、高い枕の使用などで起こりやすくなるそうです。
「対応策は、まず頭痛を引き起こす肩こりの原因を探すこと。また、頭痛が悪化した時に何があったかをチェックする。たとえば、ストレスがあった、パソコンなどのデスクワークが増え運動不足になった、枕を替えたなどです」
もし、運動不足なら頭痛体操(肩や首を緩める運動)などで肩の緊張を和らげたりすると頭痛が解消することもあるそうです。また、枕が高すぎると頭痛やめまいが起こりやすくなるため、高すぎる場合は調節をしてみるのもいいでしょう。
「それでもよくならない場合は、頭痛外来や頭痛に詳しい医師の受診をお勧めします」
中込院長はこうアドバイスします。
「1次性頭痛の中で最も強い頭痛が群発頭痛です。季節の変わり目に多く、患者さんのほとんどが20~40代の男性。片目がえぐられるような激痛で、同時に目の充血や涙目、鼻水などがみられます。注射薬や点鼻薬の使用で10~20分ほどで治まってきますが、中には効果のない人もいます」
ところが特効薬ともいえる注射薬が、最近入手困難になっており、点鼻薬にいたっては全く手に入らないそうです。厚労省はこういった医療現場の実情をくみ取ってほしいものです。
他にも、睡眠時頭痛という耳慣れない頭痛もあります。「目覚まし時計頭痛」ともいわれていて、夜眠っている間(多くは午前2~4時)に、頭痛で目が覚めるというものです。
「患者さんの9割は50歳以上です。起き上がって読書やテレビを見る、コーヒーなどを飲むと治まることが多いのです。治療や予防にはカフェインが使われています」
これらの頭痛は治療で改善されますが、なかには脳腫瘍やくも膜下出血など命に関わる病気が隠れている可能性があるそうです。
「明け方の頭痛が脳腫瘍の初期の症状の場合もあります。確認のためにも、一度、専門医の受診をお勧めします」
たかが頭痛と放置せず、正しい診断を受けて安心したいものです。 =つづく
(医療ジャーナリスト・油井香代子)
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