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「水菜」でこもった熱を下げ湿気を取り去る働きで皮膚トラブルを改善【健康長寿に役立つ高齢薬膳】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月22日 9時26分

「水菜」でこもった熱を下げ湿気を取り去る働きで皮膚トラブルを改善【健康長寿に役立つ高齢薬膳】

シジミと水菜のリセット味噌スープ(提供写真)

【健康長寿に役立つ高齢薬膳】水菜

 皮膚が赤く腫れてかゆみがひどい。かくほど悪化して、なかなか治らない……。シニアが引き起こしやすい皮膚炎のひとつが「接触性皮膚炎」。なんらかの刺激物質、あるいはアレルギーを引き起こす物質が皮膚に接触することで起きる皮膚炎です。皮膚に湿疹や赤みが現れ、かゆみや痛み、水ぶくれ、腫れなどを伴います。

 接触源としては、洗剤、化粧品、香水、シャンプー類、ゴム製品、時計やネックレスなどの金属類などがあります。また、手に現れる場合は水仕事をする人に多く見られ、洗剤などの刺激によって手の皮脂膜や角質が破壊されてバリア機能が低下するために症状が出やすいとされています。

 とくにシニアは、皮膚のバリア機能が衰えがち。加齢とともに皮膚の水分保持能力や皮脂の分泌量が減り、皮膚が乾燥しやすくなることで刺激に弱く、発症しやすいのです。

 症状を引き起こす物質を避けること、外用薬の使用はもちろんですが、症状を早く改善するためには身体の中からのケアも大切です。

 中医学において、接触性皮膚炎は「湿熱」の状態であることが多いと考えます。体内の過剰な水分である「水湿」が熱を帯びた状態になることで、皮膚にトラブルが現れるのです。

 揚げものなど脂っぽいもの、過剰にスパイスがきいた料理、甘いもの、お酒や水分の過剰摂取が原因になることが多く、普段から身体が重だるい、吐き気やめまいといった不調も見られます。また、体内の過剰な熱によって、のぼせ、目の充血、吹き出物といった症状が現れることもあります。

 改善のためには熱を冷まし、過剰になった水分を取り去る食材を取り入れることが大切です。

 おすすめは「水菜」。体内にこもった熱を下げ、湿気を取り去る働きがあります。また、解毒効果も高く、皮膚の赤みやかゆみを鎮める高い効果があるのです。そのほか、むくみの改善、体内の老廃物を排出する働きもあります。

 年末に向けて会食が増え、何かと食べ過ぎる時期です。水菜で身体をすっきりリセットすることは、体調維持にも役立ちます。サラダ、スープ、鍋などでこまめに取り入れることをおすすめします。

 水菜の接触性皮膚炎改善効果を高めるには、炎症を鎮めて水分を排出するシジミやアサリ、海藻類解毒効果の高い黒きくらげ、味噌などを組み合わせるとよいでしょう。

■水菜高齢薬膳レシピ

シジミと水菜のリセット味噌スープ

 体内にこもった熱を下げ、湿気を取り去る水菜、シジミ、昆布、解毒作用の高い黒きくらげ、味噌を組み合わせたレシピ。ごま油でコクを出した旨みのあるスープは、鍋仕立てにしていただくのもおすすめです。

【材料】2人分
●シジミ 200g
●水菜 1/4袋
●黒きくらげ(生) 1枚
●シイタケ 2枚
●ネギ 1/4本
●昆布 5センチ角1枚●味噌 大さじ2
●ニンニクのすりおろし 少々
●鶏がらスープの素・ごま油 少々

【作り方】
 昆布は水3カップに入れてひたしておき、鍋に入れて熱し沸騰する直前に取り出す。鶏がらスープの素、ニンニク、粗みじん切りにした黒きくらげとシイタケ、1センチ程度の輪切りにしたネギを加えてしばらく煮たら、砂抜きをしたシジミも入れ、殻が開くまで煮る。味噌を溶き入れ、3cm程度の長さに切った水菜を加えてサッと火を通し、ごま油をふる。

(池田陽子/薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト)

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