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巨人50億円補強を前に既存戦力に“大盤振る舞い”のウラ…丸佳浩、山﨑伊織にオコエ瑠偉まで笑顔の契約更改

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月22日 11時32分

巨人50億円補強を前に既存戦力に“大盤振る舞い”のウラ…丸佳浩、山﨑伊織にオコエ瑠偉まで笑顔の契約更改

丸佳浩(C)共同通信社

 このオフ、巨人は2016年以来2度目となる「FA3人同時補強」に乗り出している。

 阪神の4番・大山悠輔(29)、ソフトバンクの正捕手・甲斐拓也(32)、20年の最多勝右腕・石川柊太(32)をターゲットに、20日には球団トップの山口寿一オーナーが「お声かけした選手には、ぜひ来ていただきたい」と異例のラブコールを送る熱の入れようだ。用意する補強資金は総額50億円以上ともっぱらで、これがチーム内には不穏な空気を生んでいたという。

「金額が金額ですからね。多額の補強費を捻出するために、まさか俺たちの年俸にしわ寄せがくるんじゃないだろうな、疑心暗鬼になる選手がいたのは確かです。4年ぶりのリーグ優勝を果たしたのに、それが給料に反映されないんじゃ、たまったものではない。気持ちは分かりますけどね」(巨人OB)

 が、案に相違して、主力の契約更改が始まった21日、選手には景気のいい数字が提示された。

 4000万円増の年俸3億2000万円(金額は推定=以下同)でサインした丸佳浩(35)は17年目の今季、131試合に出場して打率.278、14本塁打、45打点。昨季の打率.244から復活を遂げたものの、元の給料を考えれば特筆した成績と言えるかどうか。本人も「数字は目を見張るものがない。自己評価はあまり高くない」。それでも、4000万円の大幅増である。

 2年連続の2ケタ勝利となる10勝を挙げた山﨑伊織(26)も3900万円アップの年俸9000万円にニッコリ。リリーフで31試合に登板した平内龍太(26)が900万円増の年俸3200万円に「すごく評価してもらった」と喜べば、68試合出場のオコエ瑠偉(27)も倍増の年俸2400万円に「税金が怖い」とおどけてみせた。

 もちろん、15試合登板で防御率8.76に終わった元守護神の中川皓太(30)が1500万円ダウンの年俸8500万円でサインしたように、肩を落とす選手もいたものの、総じて大盤振る舞いの契約更改になりそうな雰囲気である。

「大きな補強をすれば、どうしたってチームの空気は淀みます。若手・中堅のチャンスは間違いなく減るし、ポジションを奪われる選手も出る。例えば、大山がメディアに報じられている6年24億円とか30億円で入団すれば、いきなり巨人のチーム最高年俸選手になる可能性があるわけですから、なにもしていないのなんだよ、という雰囲気になりかねない。既存戦力への大盤振る舞いはチーム内のそうしたムードを少しでも緩和しようという配慮でもあると見ています」(同)

 常勝を旗印とする巨人は本来、日本一にならなければ評価されない球団だ。それが、CSで敗退しても、この大盤振る舞い。球団も「FA3人同時獲得」には、“負い目”を感じているということか。

  ◇  ◇  ◇

 ところで、巨人といえば先月28日に来季組閣が発表されたが、ヘッド兼打撃チーフコーチに就く二岡智宏氏の評判はすこぶる悪かった。チーム内からは「選手が委縮している」などという声が上がっていたほどだ。いったいどういうことか。巨人で何が起きていたのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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