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嫌な仕事をことごとくターニングポイントに変えた 柳葉敏郎の「反骨心」【今週グサッときた名言珍言】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月24日 9時26分

嫌な仕事をことごとくターニングポイントに変えた 柳葉敏郎の「反骨心」【今週グサッときた名言珍言】

柳葉敏郎(C)日刊ゲンダイ

【今週グサッときた名言珍言】

「亀山Pに『もう殉職させてくれ』って」
(柳葉敏郎/フジテレビ系「だれかtoなかい」11月10日放送)

  ◇  ◇  ◇

 フジテレビ系「踊る大捜査線」シリーズで、室井慎次役を演じた柳葉敏郎(63)。現在も室井を主人公にした新作映画が公開中だ。だが当初、柳葉はこの役が嫌でたまらなかったという。何しろ「動き」がない。役者としてつまらなかったのだ。

 そのため、プロデューサーの亀山千広に降板を直訴したときのことを回想した言葉を今週は取り上げたい。だが、放送を見た妻から「カッコいいじゃん」と言われ、考えを改めたという。

 そもそも、柳葉敏郎が上京するきっかけは意外にも「スター誕生!」(日本テレビ系)だった。数多くの人気アイドルを生んだ伝説の番組だ。当時、柳葉は受験生で気分転換のつもりで出場すると本選に進むことができた。しかし、そこで不合格。審査員から「歌をナメてる」と言われ、歌手志望ではなかったが、その言葉に反骨精神がわき、上京したのだ。

 この番組の司会を務めていた萩本欽一と柳葉には縁がある。「一世風靡セピア」のメンバーとして活動していた柳葉は、萩本の番組「欽ドン!良い子悪い子普通の子おまけの子」(フジテレビ系)のオーディションに呼ばれたのだ。特に興味のなかった柳葉は「いいかげんに」オーディションを受けたが、合格してしまった。ここで萩本に芝居にも通じる“間”の大事さを叩き込まれた。ちなみに「踊る」シリーズの脚本を書く君塚良一も、萩本のお抱えの放送作家集団「パジャマ党」出身だ。

 その後、柳葉は「月9」のトレンディー路線第1作の「君の瞳をタイホする!」(フジテレビ系)で、のちに続くトレンディードラマのブームを作るが、「トレンディードラマ」と呼ばれるのは嫌だったという。そして「踊る」の室井慎次役が当たり役となり、イメージが一新されたのだ。

 萩本は「したくない仕事しか来ないんです。でも、運は、そこにしかない」(ほぼ日「ほぼ日刊イトイ新聞」2004年9月6日)ということを常々語っている。たとえば、萩本は「司会」などやりたくなかったが、やってみるとそれが大きな転機となった。くしくも柳葉もまったく同じだ。彼自身が嫌だと思った仕事がことごとくターニングポイントになっている。

 新作のオファーを受けたときも「嫌だな」と思った。それでも再び演じたのは「親友」と呼ぶ室井慎次への「恩返し」だ。

「27年間付き合ってきた大親友をこういう形で締めくくることができて、幸せです」(「シネマトゥデイ」24年11月18日)

(てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)

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