中国の“ピッチ縮小”姑息手段も跳ね返す!森保JのW杯予選独走を支えるFW小川航基の得点力とセットプレーの得点増
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月27日 9時26分
11月15日の敵地インドネシア戦でも1トップで奮闘したFW小川(C)Norio ROKUKAWA/office La Strada
森保一監督率いる日本代表が、2026年北中米W杯アジア最終予選の2024年の日程を終えて「5勝1分け・勝ち点16」と安定した戦いを披露し、C組の他5カ国を寄せ付けずに首位をキープしている。
6試合目の中国とのアウェー戦は、中国が両サイドのピッチ幅を3メートルも縮小し、日本が得意とするワイド攻撃を封じようとした。
最終ラインに人を割いて5バックで対応するのではなく、4バックでDFが両サイドにスライドすることによって日本のサイド攻撃を難しくしようとしたのである。
これに対して日本は左のインサイドハーフに入った南野拓実(29=モナコ)、左のウイングバックの中村敬斗(24=Sランス)が中国の素早いプレスに戸惑ったのか、なかなか持ち味を発揮できない。
右のインサイドハーフに入った久保建英(23=ソシエダ)は、サイドにスペースがないと見るや、カットインからのシュートやクロスを入れることで攻撃を組み立てようとした。「さすが」と言うべきだろう。
膠着状態を打開したのは、前半39分の右CKからの先制点だった――。
森保ジャパンがスタートしたのは、前回2022年W杯カタール大会のアジア予選からだった。
2次予選はミャンマーやモンゴルといった格下相手に8戦全勝でクリアしたものの、最終予選ではホームの初戦でオマーンに敗れ、第3戦でもアウェーのサウジアラビア戦を落とし、1勝2敗という苦しいスタートとなって指揮官解任の噂が出たほどだった。
最終的に7勝1分け2敗でカタール行きを決めたとはいえ、セットプレーからの得点は、ホームの中国戦で大迫勇也が決めたPKの1点だけ。1点差の勝利が4試合、2点以上奪った試合は皆無と苦しい試合の連続だった。
森保監督は大型FWを起用する傾向が強い
ところが今予選では初戦で中国を7-0、2戦目でバーレーンを5-0と一方的に粉砕するなど6試合で計22ゴールを奪った。
前回予選と違うのは得点力だけではない。22ゴール中、4ゴールをCKから奪っている点だ。
直近の中国戦でも前半の終盤まで0-0の膠着状態だったが、それを打破したのが左CKから小川航基(27=NEC)がヘディングで奪った先制点である。
パスをつないで攻める「地上戦」でゴールを奪えない時、セットプレーでの「飛び道具」は大きな武器になる。直接FKはもちろんのこと、ヘディングによるシュートもブロックするのが難しいからだ。
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