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政倫審から逃げていたのに一転…安倍派裏金議員「参院27人」全員出席希望の噴飯と逆効果

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月29日 11時26分

政倫審から逃げていたのに一転…安倍派裏金議員「参院27人」全員出席希望の噴飯と逆効果

【一覧表】全員が旧安倍派。こぞって出席は来夏参院選「公認」のため(C)日刊ゲンダイ

 自民党派閥の裏金事件をめぐり、政治資金収支報告書に不記載があった参院議員が政治倫理審査会での説明を求められている一件。ほんの3日前まで自民党は「誰も出席の意向を示していない」と逃げていたのに、一転「我も我も」で、結局27人全員(離党した1人を除く)が出席希望だという。28日、自民が立憲民主党に伝えた。自民は「(国会)閉会後も含めて、とにかく年内には進めてほしい」(松山参院幹事長)としている。

 裏金参院議員が急に「説明したい」と言い出した理由は明確だ。先の衆院選では、裏金議員12人が「非公認」となったうえ、政倫審で説明していない裏金議員は公認されても「比例重複なし」のペナルティーが科せられた。結果、28人が落選の憂き目にあった。

 来夏には参院選がある。衆院選後、石破首相は「不記載問題は、おのおのが説明責任を果たすため、政倫審を含め、あらゆる場を積極的に活用するよう促す」と発言している。政倫審出席が「公認」の判断基準になるのではないかと、裏金参院議員を震え上がらせたことは想像に難くない。

 27人は記事画像の【一覧表】の通り。全員が旧安倍派だ。このうち15人が来夏改選を迎える。

■年内幕引き狙いがミエミエ

 しかし、これまで出席を拒否しておいて、今になって年内に開けとは虫が良すぎないか。今年2、3月に政倫審が開かれた際、弁明は1日最大4人。単純計算でも7日かかる。臨時国会の会期は来月21日までで、補正予算案や政治資金規正法の再改正の審議もあって日程は窮屈だ。閉会後といっても年の瀬。ドサクサ紛れで政倫審を終わらせ、「政治とカネ」の幕引きを狙っているのはミエミエだ。

「今さら“膏薬”を貼ろうとしても遅いし、出席しても『知らなかった』『秘書がやった』で新事実は出てこないでしょうから、国民はシラけるだけで逆効果。一方で爆弾発言があったらあったで、国民の怒りの火に油となり石破政権に打撃。行くも地獄、退くも地獄で、自民党にも政権にもマイナスしかない」(政治評論家・野上忠興氏)

 リストの27人。来夏までよーく覚えておこう。

  ◇  ◇  ◇

 斎藤元彦知事の公選法違反疑惑については、兵庫県民もいい加減うんざりしているだろうが、永田町ではこの問題の展開に注視しつつも、さらに騒動が長引くことを密かに期待している声が聞かれるという。関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。

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