アメリカで双子や三つ子の出産が減っている理由とは?(シェリーめぐみ/ジャーナリスト)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月2日 9時26分
双子や三つ子の出産が減っている(C)iStock
【ニューヨークからお届けします】
アメリカでは過去25年間に三つ子の出産が激減しました。同じように双子や四つ子以上の多胎児の出産も減り続けています。その理由は体外受精技術の進歩です。
1980年代から90年代にかけて、アメリカでは多胎児の出産が頻繁にニュースになりました。「オクトママ(八つ子ちゃんのお母さん)」など、多胎児の出産と成長のドキュメンタリー番組なども頻繁に放送されました。しかし近年はこうした多胎児が話題になることはほとんどなくなっています。
CDC米国疾病予防管理センターによれば、アメリカでの三つ子の出産は1998年から2023年までに64%減少。四つ子やそれ以上の多胎児の出産数も80%近く減りました。また体外受精が始まってから増え続けていた双子も、2010年代以降緩やかに減少に転じています。
初期の体外受精では、母親の子宮に複数の胚を移植していました。少なくとも1つが妊娠につながる事を期待しての措置ですが、そのために双子や三つ子の出産も増加しました。しかし2000年代に入って体外受精技術が進歩すると、着床率も向上しました。
また一方で、多胎児の出産は早産などのリスクがあり、場合によっては発達障害の可能性も高まることがわかってきました。そこで複数の胚の移植を控える医師が増え、多胎児の出産も減ってきたというわけです。
CDCによれば、現在はアメリカの体外受精の8割で、単一の胚を移植しているとのことです。
ところで体外受精でなくても、双子を自然に妊娠する可能性は年齢とともに高くなります。つまり双子が増えたのは、女性の出産年齢の上昇にも関連しています。双子の出生率は減ってはいるものの、現在も1000件の出産のうち31件と、1980年代の1.5倍以上の高い水準をキープしています。
ちなみに双子を産んだ有名セレブとしては、ビヨンセ、ジェニファー・ロペス、アンジェリーナ・ジョリーなどが知られています。
(シェリーめぐみ/ジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
株式会社EXORPHIA、NEDO「ディープテック・スタートアップ支援事業」に採択
PR TIMES / 2024年12月17日 10時15分
-
【海外発!Breaking News】一卵性の三つ子、全員が卵膜に包まれて誕生し「最も美しい光景」と写真家(ブラジル)
TechinsightJapan / 2024年12月14日 14時55分
-
【東京都板橋区】双子・三つ子のパパたち対象の「ツインキッズクラブ講演会」を初開催
PR TIMES / 2024年12月10日 10時0分
-
双子のママが今度は三つ子を出産、ネットでは祝福の声が次々―中国メディア
Record China / 2024年12月1日 23時0分
-
【開催報告】多胎家庭98組を含む総勢441名が『ふたごつなげるカーニバル2024』に集まりました!
PR TIMES / 2024年12月1日 17時45分
ランキング
-
1大阪の天神橋筋商店街「長さ日本一」から陥落? 東京側の首位宣言に「インチキ」の声も
産経ニュース / 2024年12月18日 16時30分
-
2その食べ方大丈夫!?どんどん太る「そば」の食べ方4つ
つやプラ / 2024年12月19日 12時0分
-
3トランプ「会ってもいい」に潜む罠…大統領就任式前の日米会談、石破首相にこれだけのリスク
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月18日 16時3分
-
4「ニフティ温泉」人気トップ10 1位は埼玉「美楽温泉 SPA-HERBS」“食事がおいしい”など評価で5連覇
ORICON NEWS / 2024年12月19日 11時39分
-
5500円玉貯金で20万円貯めました。お札に両替したいのですが、手数料はかかるのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年12月18日 9時20分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください