巨人が“大山資金”で怒濤の上積み…FA石川柊太争奪戦で5球団「3年6億円」横一線の均衡破る
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月2日 11時32分
石川柊太(C)共同通信社
ソフトバンクからFA宣言した石川柊太(32)の獲得に乗り出す球団の条件が出揃った。
宣言残留を認めているソフトバンクを含め、オリックス、ヤクルト、巨人が提示したのは「3年総額6億円弱」から「3年総額6億円規模」。示し合わせているかのような条件が並んだ。先月29日に取材に応じた本人も「条件的に横一線」「絞り切れない」と悩みを深めている様子だったが、翌30日に交渉の席についた5球団目のロッテもまた、「3年総額6億円規模」と報じられた。
5球団が横並びなら、条件の上積みが決め手になるのではないか。少なくとも、6年総額24億円以上の条件を用意しながら、阪神残留を決断した大山悠輔(29)にフラれた巨人には、資金的余裕があるだろう。
評論家の橋本清氏がこう言う。
「巨人は今季15勝3敗と完全復活を果たした菅野智之のメジャー挑戦が決まり、ひとりで12もの貯金を作ったMVP投手がいなくなる。井上温大、堀田賢慎ら期待の若手が控えているとはいえ、当然その穴は小さくありません。大山の獲得失敗は、巨人にとって実は戦力的にはそれほど痛手にはならない。そもそも、一塁の岡本和真と三塁の坂本勇人とポジションがかぶり、獲得したらしたでコンバート問題など懸案が生じる可能性があった。獲得に乗り出している甲斐拓也も同じ。捕手には岸田行倫、大城卓三、小林誠司と3人の一軍クラスがいます。実際は石川の獲得が最も優先順位が高いはずで、リーグ連覇を狙う上でこの争奪戦にだけは負けるわけにはいかない。当然、条件の見直しはあるはずです」
巨人は今オフの補強の目玉のひとりと位置づける甲斐とも交渉を重ねているが、朗報が届くかどうかはわからない。2016年オフ以来のFA3人取りを公にしながら、3連敗では赤っ恥もいいところ。巨人との次回交渉で石川が目を丸くすることになりそうだ。
◇ ◇ ◇
それにしても、大山はなぜ巨人の誘いを蹴ったのか。条件は巨人の方が上だったし、今年の大山は東京に足繁く通って新居を探しているともっぱらだった。阪神には根深いトラウマがあり、在阪メディアとの関係も良好ではなかった。それなのにどうして残留を決めたのか。その「本当の理由」とは。
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