西武に暗雲…先発したい平良海馬と中継ぎ求める球団それぞれの言い分 起用方針の相違でサイン保留
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月4日 11時32分
平良海馬(C)日刊ゲンダイ
西武・平良海馬(25)は先発か中継ぎか──。
今季、リーグ最下位に沈んだ西武だが、先発だけは豊富だ。今季10勝の今井達也を筆頭に、3年目の隅田知一郎が9勝。エースの高橋光成こそ0勝11敗と散々だったが、さすがに来季も同じ轍を踏むとは想像しがたい。さらに10勝をマークして新人王を獲得した武内夏暉は安定感があるし、渡辺勇太朗や与座海人、菅井信也らローテ候補も少なくない。
だからこそ、球団は昨3日の契約更改で平良に「来季は中継ぎでやってほしい」と打診したのだろう。防御率2点台後半だった先発陣に比べ、救援防御率は3点台半ば。脆弱なブルペンから、今季防御率1.66で実績もある平良が抜けたら死活問題になりかねない。
しかし、平良は席上、「先発の方が貢献できる」とサインを保留。こちらはこちらで言い分がある。メジャー志望で、今年の春季キャンプでは日刊ゲンダイの直撃に、「先発として(メジャーに)挑戦して、球団にも譲渡金が入るようにして、自分にも球団にも利益があるような形がいい」と話していた。
平良は2019年から4年間、中継ぎとして活躍。22年には34ホールドで最優秀中継ぎに輝いた。先発転向した昨季は11勝7敗、防御率2.40の好成績を挙げたものの、今季はケガで春先に離脱。一軍復帰した8月以降はリリーフとして起用された。
来季も中継ぎのままなら、メジャーに対して先発投手としてアピールできなくなる。西武の先輩である菊池雄星がエンゼルスと3年総額約95億円、今永昇太もカブスと5年総額約116億円で契約したように、先発の方が大型契約を結ぶチャンスは広がる。基本は先発で、中継ぎもできればなおさらだ。西武への譲渡金は増えるかもしれない。
会見では「(先発か中継ぎか)配置が決まらないとサインができない」と話した平良。それぞれの思惑がある以上、交渉は平行線をたどりそうな雲行きだ。
◇ ◇ ◇
記事本文中にもあるように、平良の根底には「球団への恩返し」という考えがある。いったいどういうことか。日刊ゲンダイの直撃に対し、明け透けに吐露した本音とは。
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