【仰天野球㊙史】異端の永田ラッパ 選手の契約更改は書類を郵送し「捺印して送り返せ」の一方通行、俳優のギャラと同じと扱った
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月5日 9時26分
プロ野球オーナーの永田雅一大映社長 (C)日刊ゲンダイ
【仰天野球㊙史】#4
プロ野球選手の契約更改は選手が印鑑を持って球団事務所に行き、そこで笑顔、渋面などさまざまな顔を見せる。それが現在の基本スタイル。かつては球団代表がデスクに両足を乗せて紙飛行機を飛ばしながら「サインするの? しないの?」。昭和はすごかった。
そんな昭和時代の契約更改で乱暴そのものだったのが、本業は大映映画のボス永田雅一(まさいち)。1リーグ時代に大映スターズとしてプロ野球に参入。のち毎日オリオンズなどと合併を繰り返して大毎、東京と名乗った。選手の契約更改は年俸を記入した書類を郵送し、捺印させて送り返せ、という一方通行方式で、球団事務所での対面交渉はなし。
この永田、京都生まれで、小柄だがチョビヒゲをはやし、野太い大きな声でしゃべりまくる。話は大風呂敷。そこから“永田ラッパ”と呼ばれ、妙な人気があった。スポーツ紙の1面でもっとも多く取り上げられたオーナーだった。
長谷川一夫、勝新太郎ら大スターを自由に操った海千山千の人物だからメディアなど怖くもなんともなかった。ましてや野球選手などは……。
山内一弘、榎本喜八ら伝説のミサイル打線の猛者をはじめ、通知に逆らう選手はいなかった。拒否したら翌年の名鑑から消えるだけ、といった迫力があった。野球選手の年俸は俳優のギャラと同じと扱っていたのである。
でっかいネタを残している。
代表的なのは1960(昭和35)年の大毎時代に、三原脩監督率いる大洋との日本シリーズで4連敗すると、優勝監督の西本幸雄を「バカヤロー」と解任。さらに63年12月26日、年の暮れに当代一の強打者山内を阪神に出し、20勝投手の小山正明と交換した「世紀のトレード」。いずれも異端の永田だからこそ実現した劇場型のド派手なドラマだった。
(菅谷齊/東京プロ野球記者OBクラブ会長)
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