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藤原竜也「ゼンケツ」は国内放送だけじゃもったいない! 海外オタクに刺さる“古き良き日本”の世界観

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月6日 9時26分

藤原竜也「ゼンケツ」は国内放送だけじゃもったいない! 海外オタクに刺さる“古き良き日本”の世界観

派手なCGなしでも面白い(C)日刊ゲンダイ

《いいところなのに、お休み!?》などと“落胆の声”が飛び交ったのが、藤原竜也(41=写真)主演の「全領域異常解決室」(フジテレビ系=以下「ゼンケツ」)だ。

 毎週水曜夜10時からの放送だが、12月4日は「2024 FNS歌謡祭」が放送されたため、ドラマは1回休み。11月27日放送の前回は、謎の神ヒルコと関係すると思われる寿(野間口徹=51)が、全決の局長・宇喜之(小日向文世=70)と密会ーーそんな衝撃シーンで終わった。放送後、《この展開で2週間待てはキツイ!》《お休みの間に1話から見直して考察し直す》などなど、さまざまな感想がSNSにあふれた。

■黒岩勉監督の才能に脱帽

「キャストの皆さんが素晴らしいのはもちろんですが、何と言っても脚本の黒岩勉さんの才能に脱帽です。実力を改めて見せつけられた思いですね。原作ものに頼りがちな昨今のドラマ・映画界ですが、完全オリジナルでこんなにも魅力ある作品が作れる。今のドラマ界に一石を投じたと言えるでしょう。日本の神々を今の世で争わせるだなんて……よくぞ思いつかれたものです」(テレビ誌ライター)

 日本の神々に詳しい人にとっては「ゼンケツ」の世界観はたまらないだろうし、知らない人にも《能力を持つ者》たちの話として十分楽しめる内容だ。ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏は「今期はNHKの『3000万』『宙わたる教室』や、柳楽優弥さん主演の『ライオンの隠れ家』など、いいドラマが多かった。ですが、《ワクワクする》という点では『ゼンケツ』が一番かも」と、こう続ける。

「古代の神々にスポットを当てた連ドラはこれまでなかったのでは? 非常に新鮮ですし、派手なCGに頼ることなく神々を戦わせるところも制作サイドのセンスを感じます。神々の争いを描きながらも、根底には《今の世の中は何かがおかしくなっていないか》という強いメッセージ性と現代社会への警鐘がある。このメッセージには全世界が共感するでしょう。『ゼンケツ』の続編があるなら映画にして、日本だけではなく世界に発信するのも面白いかも。真田広之さんの『SHOGUN 将軍』で“古き良き日本”に対する注目が海外から集まるいま、古代の神々がつむぐ世界観は“日本ブーム”の海外でこそ興味を持たれそう」

 ある映画配給会社関係者も「日本のアニメが大好きな海外のオタクたちが好きそうなテイストではあります。たとえば、福本莉子さん演じる豊玉妃花。きゃしゃな体つきながらも、実は神の中で一、二を争うほど強い武闘派。“ニッポンの乙女が強い”という設定も海外のオタク心をくすぐるものがありそうです。出演者は皆さん演技が達者な方ばかりですから、海外に出したとて、何ら恥ずかしくない。アメコミの実写版みたいに派手なCGなしでも《こんなに面白いんだぞ》と誇れる作品でしょう」と話す。

 もっとも、続編に持っていけるかどうかは最終回次第。気になる第9話の放送は11日の予定だ。ネット上では《謎の神・ヒルコの正体は人間》《ヒルコは小夢(広瀬アリス)かも》と考察合戦が繰り広げられているが、さあ、果たして……。

  ◇  ◇  ◇

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