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原英莉花を待つ米女子下部ツアーの厳しい「数字」…移動も過酷、ギャラリーもほぼゼロ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月12日 9時26分

原英莉花を待つ米女子下部ツアーの厳しい「数字」…移動も過酷、ギャラリーもほぼゼロ

原英莉花(C)日刊ゲンダイ

「もう予選会は受けたくない」

 2025年米女子ツアーの出場権をかけた最終予選会(Qシリーズ)の最終日に進めなかった原英莉花(25)のセリフだ。来季は米下部のエプソンツアーからの昇格を目指すと明言した。

 Qシリーズは5日間90ホールのストロークプレー競技。今年も天気が荒れ、最終日は翌日(現地10日)に延期された。大会中は寒さでスタート時間を遅らせる日もあり、選手たちはコンディション維持に苦労したが、原が参戦する下部ツアーも過酷だ。

 レギュラーツアーのような整備されたコースは少なく、空港から遠いことは珍しくない。現地での移動も大変で、キャディーはボランティアなどに頼ることもあるし、何しろギャラリーが皆無に等しい。国内ではトップクラスの人気を誇る原にとってはつらい1年になりそうだ。

 その下部ツアーのレベルはどの程度なのか。

 今季は全19試合が行われ、ポイントランク(PR)10位までがレギュラーツアーへ昇格した。11~15位は限定的な出場権が得られたが、18位だった馬場咲希(19)はQシリーズに回っていた。

 PR10位までの選手で未勝利は2人だけ。今季のランキング1位はL・スティーブンソン(28)の1732.216ポイント。優勝1回、2位2回でトップ10入り8回。1位500ポイント、2位320ポイントはやはり大きい。

 スティーブンソン(出場15試合)のスタッツは以下の通り。

●スティーブンソン

①平均スコア 69.73
②平均飛距離 245.85ヤード
③FWキープ率81.58%
④パーオン率 76.26%
⑤平均パット数(パーオンホール) 1.76

 ランク10位のC・ポーター(22=17試合)と原のスタッツはどうか。

●ポーター

①71.06
②256.76ヤード
③72.15%
④69.08%
⑤1.77

●原英莉花

①71.13
②250.20ヤード
③65.53%
④72.72%
⑤1.80

 原は今季、国内27試合に出場。舞台も試合数も異なるため、上記2人の成績と同等には語れないものの、参考記録にはなるだろう。原がポーターを上回っているのはパーオン率だけ。来季も規定が変わらなければ、原は上位10人を目指し、寂しい下部ツアーで厳しい戦いを強いられることになりそうだ。

 ちなみに、獲得賞金1位もスティーブンソンで13万6000ドル(約2040万円)。こちらは未勝利でトップ10入り7回の原(約4022万円)が大差をつけている。

  ◇  ◇  ◇

 日刊ゲンダイは過去、恩師などの証言を元に原を「丸裸」にしたことがある。学生時代はゴルフにどう励んでいたのか。そのスクールライフや「意外な素顔」「美意識」とはーー。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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