広島が最後にすがるマエケン復帰…主力続々流出のジリ貧で「男気フィーバー」再びあるか
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月13日 11時22分
前田健太(C)日刊ゲンダイ
広島の九里亜蓮(33)が電撃移籍である。
メジャー移籍を視野に入れ、海外FA権を行使した右腕のオリックス入団が昨12日、球団から発表されたのだ。
昨年の西川に続く、オリックスへの2年連続FA流出。九里は2021年に13勝で最多勝のタイトルを獲得し、最近5年間の平均投球回数が145を超えるスタミナがウリ。広島にとっては同一リーグへの移籍でないことが救いだが、新井監督は頭が痛いだろう。
11日には契約更改交渉を終えた今季9勝の森下が、将来的なメジャー挑戦への思いを口にした。
「そういう気持ちはあるというのは前々から(球団に)伝えている。目標というか行きたい気持ちはあるけど、自分が入ってBクラスも多いし、優勝もしていない。まずは何が何でも来年優勝するために、原動力になれたら」
守護神の栗林も「(メジャーへ)いつかは行ってみたいという思いが芽生えている。実力と自信がついたら行ってみたい」と公言しており、広島は毎年のように主力流出の危機に直面している。新井監督と球団にとって、最後にすがりたいのは、元広島のエースで現タイガースの前田健太(36)ではないか。さる球界関係者がこう言った。
「2年契約1年目の今季はメジャー最低の3勝(7敗)、自己ワーストの防御率6.09に終わった。『新しい自分を探さないと。新しい野球人生を見つけないといけない』と意味深なことを言っています。さらに先週出演したラジオ番組では『契約を終えて自分がどういう気持ちになるのかわからないが、もう1度日本で、最後は日本でキャリアを終えたい』と来オフの日本球界復帰を明言しています」
メジャーから広島への電撃復帰といえば、10年前の14年オフに、ヤンキースの黒田が年俸21億円の提示を蹴って同4億円の広島に復帰。「男気フィーバー」を沸き起こした。主力がどんどん出て行ってしまうジリ貧な現状を打破すべく、新井監督と球団は「切り札」前田の動向を静かに見守っている。
◇ ◇ ◇
ところで鳥取県出身の九里はかつて、漫画やドラマに出てくるような「ヤンキー時代」があり、自身もこれを認めている。中学入学早々に上級生をフルボッコにした理由や、更生にいたった道のりはどのようなものだったのか。本人や家族が語ったその素顔とは。
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