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サッカーW杯「日本単独開催」は夢のまた夢…拡大路線でもはや「共催」か「中東」の二者一択

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月14日 9時26分

サッカーW杯「日本単独開催」は夢のまた夢…拡大路線でもはや「共催」か「中東」の二者一択

2034年W杯の単独開催を祝うサウジアラビア国民(C)ロイター

 FIFA(国際サッカー連盟)は先日、サッカーW杯の2030年大会をスペイン、ポルトガル、モロッコの共同開催、34年はサウジアラビアの単独開催とすることを正式に決めた。

 26年の北中米大会(アメリカ、カナダ、メキシコの共催)から参加国がプラス16の48カ国となり、試合数も64試合から104と大幅に増える。

 FIFAの開催基準によれば、開催国は4万人以上を収容できるスタジアムを14会場、準決勝は6万人以上、決勝は8万人以上を収容できるスタジアムが求められる。出場国のベースキャンプ施設や交通インフラなどの整備が不可欠で、開催費用は莫大なものとなる。

 このW杯の拡大路線によって、単独でも開催できる国は、潤沢なオイルマネーを背景に22年大会を成功させたカタール、国家事業としてスポーツ投資を行っているサウジアラビアのような中東諸国などに限られるともっぱらだ。

「数カ国による共催」「中東での単独開催」の流れが加速する中、焦りを隠せないのが「2050年までの単独招致を目指す」としている日本サッカー協会(JFA)だろう。サッカー関係者が「日本に限った話ではないですが……」と前置きしてこう言う。

「26年の北中米大会は6月11日から7月19日の日程で行われるが、仮に単独開催でやろうとした場合、国家の一大事業として、<サッカー以外の機能を止めるくらいの覚悟>がないと、円滑には進まない。資金力もさることながら<国家を挙げて邁進することのできる社会体制>も不可欠です。FIFAはサッカー熱の高い中国、タイ、ベトナム、インドネシアなどのアジア勢、さらにUAEやバーレーンなどの中東勢にW杯出場のチャンスを与え、より一層のマーケットの拡大をもくろんでいる。出場国は38年大会以降、さらに増えるとみられている。日本が単独開催する機会は失われたとみるのが妥当です」

 日本は02年に韓国とW杯を共同開催した。招致レースが始まった段階では「日本の単独開催」が既定路線だったが、韓国サイドの猛烈な巻き返しによって、想定外の共催を受け入れざるを得なかったといわれる。

 中東以外のアジア初の単独開催を悲願とするJFA関係者は多いが、大会が肥大化の一途をたどる現状では、夢のまた夢だ。

  ◇  ◇  ◇

 ところで、絶好調の森保JでW杯本番に「背番号10」を付けるのは誰か。現時点で候補は久保含め3人。実力は拮抗していて、これから競争が激化していくとみられる。いま、チームで何が起きているのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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