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日本ハム&ロッテの札束攻勢に揺らぐ“巨大戦艦”ソフトバンク…来季のパは西武以外5球団で混戦へ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月14日 9時26分

日本ハム&ロッテの札束攻勢に揺らぐ“巨大戦艦”ソフトバンク…来季のパは西武以外5球団で混戦へ

小久保監督(C)日刊ゲンダイ

 このオフ、やけに景気がいいのがパ2位の日本ハムと3位のロッテだ。

 日本ハムは去る11日に全選手の契約更改が終了。大トリの水野は、約3倍となる2050万円増の3000万円でサインし、満面の笑みを浮かべるなど、選手は軒並み大幅増の恩恵を受けた。

 投手では、最多勝、勝率第一位投手の二冠を獲得した伊藤が倍増の2億2000万円、野手はチーム最多の136試合に出場し、打率.252、18本塁打をマークし、2年連続でゴールデングラブ賞を受賞した万波がこちらも約倍増の1億6500万円に。モチベーションはアゲアゲだろう。 

 新庄監督が流出を危惧していた助っ人のレイエスとマルティネスも残留。新戦力は台湾の157キロ右腕・古林睿煬を獲得したのが目立つ程度だが、現有戦力への“投資”で底上げを図っている。

 ロッテもこのオフは補強にカネをかけている。

 佐々木朗希はメジャー挑戦するものの、ソフトバンクからFA宣言した石川柊太を5球団による争奪戦の末に3年総額6億円で獲得。ソト、ポランコの両大砲助っ人も残留が決まった。カイケル、メルセデス、コルデロの3投手は自由契約になったものの、13日には前タイガースの左腕・サモンズの獲得を発表。こちらも2005年以来の優勝に向け、本気度が伺える。

 そこで今季、独走Vを果たしたソフトバンクだ。2位の日本ハムに13.5ゲームもの大差をつけたものの、日本シリーズではセ3位のDeNAに足をすくわれた。

「石川柊が流出した上に大ベテランの和田も今季限りで引退。正捕手の甲斐もFA権を行使し、巨人との争奪戦に発展している。一方、オフの補強は、中日の抑えのマルティネスの獲得に乗り出しているものの、巨人有利が伝えられている。メジャー帰りの上沢を獲得できるかどうか。昨年は山川、一昨年は近藤、有原を獲得したような大型補強は不発に終わりそうな気配です」(関係者)

「巨大戦艦」と言われ、圧倒的な戦力を誇ると言われるソフトバンクだが、日本シリーズの結果を見ても、来季は必ずしも絶対的に有利とは言えないのではないか。コーチ経験のある球団OBが言う。

「一番の課題はブルペンでしょう。シーズン終盤の9月に勝ちパターンの松本裕、藤井が故障で離脱し、津森も安定感を欠いたことで、日本シリーズは苦戦。代役の若手投手が打ち込まれるなど、実力不足の感は否めません。先発は今季14勝で最多勝を獲得した有原を筆頭に、モイネロ、スチュワート、大関、大津と5人は揃いそうですが、6番手以降は不透明。今季3勝に終わった東浜が復活すればまだしも、ライバル球団に付け入るスキはあるでしょう」

 最下位の西武はともかく、4位の楽天、5位のオリックスも来季の巻き返しに虎視眈々。来季のパは5球団による混戦になるかもしれない。

  ◇  ◇  ◇

 それにしてもソフトバンクはなぜ日本シリーズでDeNAに敗れたのか。球団OBの山内孝徳氏が指摘する「痛恨過ぎる敗因」とは何か。他のOBが言う「小久保監督によるベンチの雰囲気悪化を招いた事件」とは。いったいチームに何が起きていたのか。 

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