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西野カナの「紅白サプライズ出場」で露呈したNHKの限界…“ラブソングの女王”は窮地を救えるか?

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月17日 9時26分

西野カナの「紅白サプライズ出場」で露呈したNHKの限界…“ラブソングの女王”は窮地を救えるか?

西野カナ(C)日刊ゲンダイ

 6年ぶりにNHK紅白歌合戦に出場する西野カナ(35)が注目を集めている。2010年の初出場から9年連続で紅白に出場した西野は、同局を通じて、「今年は復帰ライブを開催したり、とても思い出深い年となりましたが、そんな2024年の締めくくりに、すてきなステージで歌わせていただけること、とてもうれしく思います」と喜びのコメントを出した。一方、SNSでは 《今年、この人、活躍した? 選考基準が全くわからない》などとシビアな反応が目立つ。

「今年、約5年ぶりに復帰したばかりの西野さんが選出されたのは、過去のNHKへの貢献度がそれほど大きかったということでしょう。特に明確な理由が見当たらない中でのサプライズ出場ということになりそうです」(音楽番組制作スタッフ)

 西野は08年にメジャーデビュー。2010年にオリジナルアルバム『to LOVE』がオリコン・ビルボード両アルバムチャートで初登場1位を獲得。“ラブソングの女王”“着うたの女王”などと呼ばれ、15年に発表した27枚目のシングル『トリセツ』は代表曲となり、今では結婚式の定番曲になっている。

「確かに西野さんは当時の同世代女性からの人気がすごかった。若い女性の思いや流行を敏感に捉え、着うたフルや携帯電話への配信など、デジタルを駆使した戦略も時代の先端を走っていました」(同)

■西野と同世代のファンは子育てやプライベートで大忙し

 そんな西野のファンも現在はアラサーが中心で、ママ世代、若いファミリー層の中心にいる。そうした世代の視聴者を増やしたいNHKの意図が見え隠れするのだが、今年7月に公開された新曲『EYES ON YOU』のMVは1238万回再生(12月16日現在)とかつての“女王”の爆発力は伺えない。

「今まで紅白歌合戦をあまり熱心に観てこなかった世代が、今回の西野の登場にそこまで飛びつくとも思えません。それこそ結婚・出産を経て西野と同じく母親になった同世代ファンは子育てに追われていたり、せっかくの年末休暇で旅行を楽しんでいる人も多いでしょう。やはり紅白でサプライズと言えるのは、せめて中森明菜レベルです。西野のサプライズ発表はかえってNHKの限界を示してしまった印象です」(テレビ関係者)

 サプライズ出場といえば、現在、NHK連続テレビ小説『おむすび』の主題歌『イルミネーション』を歌っているB,zの出場も期待されているが…。

「『おむすび』そのものが苦戦しているためか、B,zもさほど話題になっていません。その意味では、前期『虎に翼』の主題歌『さよーならまたいつか!』を歌った米津玄師の方がまだ注目されていると言えるでしょう」(前出・音楽番組制作スタッフ)

 西野の出演で紅白の視聴率が大幅に回復したとしたら、それはそれで大きな話題をさらうことになるだろう。これから追加でさらなる紅白のサプライズは発表されるのだろうか。

  ◇  ◇  ◇

 西野カナのようなサプライズは、シニア世代の紅白ファンの失望をさらに招く可能性もある。【あわせて読む】NHK紅白歌合戦の出演陣は今年もチンプンカンプン…いっそZ世代とシニアで二分割したら?…もあわせてご覧ください。

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