山下美夢有が来季の米ツアー挑戦初年度から「いきなり勝てる」これだけの根拠
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月17日 9時26分
山下美夢有(C)共同通信社
米女子ツアーの古江彩佳(24)は今季、メジャーのエビアン選手権を制し、日本人初のベアトロフィー(年間最少平均スコア)も受賞した。身長153センチと小柄なハンディをものともせず世界の頂点に立ったが、その古江よりさらに身長が低い150センチの山下美夢有(23)も来季から同ツアーで戦うことに。竹田麗央(21)や岩井明愛・千怜の双子の姉妹(22)、馬場咲希(19)を加え、日本人は史上最多の総勢13人となる。
同ツアーは広い米国以外に、欧州、アジアの国々も転戦する。これまで日本人ルーキーも異なる芝に苦労していたが、それでも新人5人の中で最も好成績を挙げそうなのが山下だろう。
今年は5試合の海外メジャーに出場し、強風の全英以外はすべて決勝に進んだ。全米女子プロは優勝を争い2位と健闘。1打差でメダルを逃したパリ五輪は4位だった。
山下は2022年に国内で日本人初の年間平均スコア60台(69.9714)を出した。今年まで3年連続の60台だが、年々スコアがよくなっている。ドライバー飛距離(236.36ヤード=53位)は別にして、これという欠点は見当たらず、この2年間は国内で予選落ちゼロと抜群の安定感を誇る。米国で行われた最終予選会も2位の岩井千に6打差をつける通算27アンダーの圧勝で、5日間90ホールの長丁場でもボギーはたった4つ。異なる芝への対応も早そうだ。
ツアー関係者が言う。
「今の山下は22年のルーキーだった古江の渡米前より上でしょう。あえて言えば、風の中と地面が硬いコースでの距離感の合わせ方。あとはシーズン序盤です。ショットはもちろんですが、上位争いの常連は古江をはじめ小技の精度が高い。アプローチやパットで、あれ? というプレーが続くと思い切りのよさが消える。序盤につまずき、5月のリッシャフル(優先出場順位見直し)が気になり出したら冷静な山下でも本来の力が出せない。それをクリアして、時差や長時間移動で体調さえ崩さなければという条件付きですが、コース難度も選手のレベルも高くなる米国でも、1年目から優勝する可能性は高いとみています。数字(スタッツ)は嘘をつきませんよ」
今年米ツアー1年目の西郷真央(23)は、何度か優勝を争い、ポイントランキング9位と上出来の成績だった。来季は日本人同士の優勝争いが増えるかもしれない。
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