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トランプ「会ってもいい」に潜む罠…大統領就任式前の日米会談、石破首相にこれだけのリスク

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月18日 16時3分

トランプ「会ってもいい」に潜む罠…大統領就任式前の日米会談、石破首相にこれだけのリスク

様子見モード?(石破首相)/(C)日刊ゲンダイ

 年明け早々、会談することになるのか──。トランプ次期米大統領が、大統領就任前に「石破首相と会談してもいい」と口にしたことで、いきなり「日米首脳会談」が実現する可能性が出てきた。しかし、就任前に会うことが果たしてプラスなのかどうか。迂闊に会ったら、とんでもない要求を突きつけられる恐れがある。

  ◇  ◇  ◇

 石破氏は首相就任後、トランプと短時間の電話会談は行ったが、対面会談は実現していない。11月に南米を歴訪した時、帰途、アメリカに立ち寄り、会談しようとチャレンジしたが「大統領就任前に海外要人との面会は原則行わない」と、つれなく断られている。

 ところが、安倍元首相の妻・昭恵氏と、フロリダ州の私邸で面会した後の記者会見で、トランプが「日本の首相には敬意を払っている」「首相が望むなら会談したい」と発言。昭恵氏を通じて首相へのお土産も渡したという。

 トランプの発言を受け、林官房長官も17日の会見で「トランプ陣営側と意思疎通を継続しており、双方の都合のいい時期に会談し、じっくりと意見を交わし、人間関係を構築することができればいいと考えている」と話した。

 大統領就任は2025年1月20日だ。日米会談を行うとすれば、1月上旬から中旬になる。残り1カ月もない。

何を要求してくるか未知数

 問題は、慌てて会うことのリスクだ。アメリカの次期大統領と会うのに、ただ会って「よろしく」というわけにはいかない。なにかしら「テーマ」を設け、話し合うことになるのは間違いない。

 準備不足のまま会談してしまえば、アメリカ製品の関税の引き下げや、防衛費の増額などを吹っ掛けられることもあり得る。その時、日本政府はどう応じるのか。対応次第ではトランプが激怒して日米関係が悪化する恐れもある。

 国際ジャーナリストの春名幹男氏がこう言う。

「これまでの行動から見ても、トランプ氏は何を要求してくるか未知数なところがあります。日本としても慎重にならざるを得ず、石破さんも余計なことを言わないようにしているように見えます。大統領に就任すれば具体的な政策が発表され、相手の出方をうかがうことができますが、その前に会談するのはリスクが大きいと思います」

 日米首脳会談を行ったら、石破首相は、来年1月に召集される通常国会で、会談が成功だったのか、失敗だったのか、厳しく追及されることになる。早期の日米会談は、政権の命取りになる可能性がある。

  ◇  ◇  ◇

 トランプ邸での「プライベートな夕食会」に出席した安倍昭恵氏。一体全体、“パイプ役”は誰? ●関連記事『【もっと読む】安倍昭恵さん×トランプ夫妻「夕食会」の舞台裏…永田町で飛び交う臆測と“パイプ役”の名前』で詳報している。

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