アメリカで胸を小さくする手術が急増している理由とは?(シェリーめぐみ/在米ジャーナリスト)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月19日 9時26分
豊胸手術数は減少傾向に(C)iStock
【ニューヨークからお届けします】
2023年に行われた胸を小さくする手術は、19年から3万件増の7万6000件──。アメリカで胸を小さくする手術の増加が注目されています。
アメリカ人にとって大きい胸は女性のパワーの象徴であり、母親のイメージ。実際、豊かな胸を望む女性は今も多く、豊胸手術の件数は1年間に30万件に達していますが、その数は減少傾向にあります。
アメリカの名門病院のひとつ、メイヨー・クリニックのウェブサイトには、その理由について書かれています。いくつかを紹介すると、まず慢性的な背中、首、肩の痛み、胸の下の慢性的な発疹など、胸が大きすぎることによる体のダメージ。次に、セルフイメージの低下。さらに下着などのサイズが合わないこと。量販店のブラジャーはサイズの種類が少なく、専門店で高価なうえ気に入らないデザインのものを買うことになったりしがちです。
胸を小さくする手術にはリスクもあり、日本円で120万円以上かかり、保険は適用されづらい。それでも手術に踏みきる理由について、ニューヨーク・タイムズのポッドキャストが興味深い分析をしていました。
Z世代はボディー・ポジティブといって、ありのままの自分を受け入れることをメッセージとして出している。それでもやはり人の目は気になるし、もっと美しくなりたい。それを否定せず受け入れ、ベストな自分になろうとするのも自分らしい自主的な生き方、と。実際にZ世代の間ではさまざまな整形手術が激増。胸を小さくするのもそのひとつのようです。
(シェリーめぐみ/ジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家)
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