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犯罪成立の公算大? 疑惑の兵庫県知事選、斎藤元彦知事×メルチュ折田社長×立花孝志氏に迫る“立件Xデー”

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月20日 9時26分

犯罪成立の公算大? 疑惑の兵庫県知事選、斎藤元彦知事×メルチュ折田社長×立花孝志氏に迫る“立件Xデー”

右の赤丸囲みは、斎藤元彦氏(左端)を熱心に撮影する折田楓氏(C)日刊ゲンダイ

 大どんでん返しとなった先月中旬の兵庫県知事選をめぐり、捜査当局が動き始めた。

 失職からマサカの再選を果たした斎藤元彦知事と、寝食を惜しんだ選挙支援をアピールしたPR会社「merchu(メルチュ)」の折田楓社長に対する公選法違反(買収、被買収)容疑の告発状を神戸地検と県警が受理。斎藤知事への支持を広げる目的で出馬したNHKから国民を守る党の立花孝志党首も、名誉毀損の疑いで聴取を受けるという。疑惑の面々はついに立件されるのか。

 斎藤知事とメルチュ社長をめぐっては神戸学院大の上脇博之教授と郷原信郎弁護士が今月1日付で地検と県警に告発状を郵送。16日に受理された。この間、わずか2週間。当局もウズウズしていたことがうかがわれる。

 公選法に詳しい元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は、こう指摘する。

「公選法関連の事案にしては、告発から受理までの期間が短い。捜査当局は犯罪成立の公算大と判断したのでしょう。折田氏側への聴取はすでに始まっている可能性もある。供述内容や協力の度合いによって関係先の家宅捜索も想定されます。いわゆる本丸にあたる斎藤知事に対する聴取は折田氏側の捜査が一段落してからではないか。というのも、斎藤氏は直接選挙で再選した首長である上、有権者の評価が二分しているため、慎重を期する必要がある。立件は早くても年明けでしょう」

厄介な選挙ハシゴ

 一方、立花氏の容疑は名誉毀損だ。斎藤知事のパワハラ問題などを追及する県議会調査特別委員会(百条委員会)の委員長を務める奥谷謙一県議が先月22日に県警に告訴。「奥谷氏は悪人で、告発文書を作成した県元幹部が死亡した原因を隠した」などと虚偽の内容をSNSやユーチューブで流されたと訴えている。知事選中には選挙カーで自宅に押しかけられ、拡声器で「出てこい!」と大騒ぎされる被害も受けた。

 立花氏の説明によれば、22日に県警に出頭し、任意聴取を受ける予定。年の瀬の微妙なタイミングになったのは、立花氏の選挙ハシゴと無縁ではなさそうだ。知事選後、15日に実施された大阪府泉大津市長選に出馬。南あわじ市長選(1月19日告示、26日投開票)や千葉県知事選(2月27日告示、3月16日投開票)への立候補もにおわせている。

「公職候補者に対する捜査は事務的には何ら問題はないものの、選挙期間中は有権者の投票行動に影響しかねない。難しいところですが、犯罪が成立すると判断すれば、どこかのタイミングで動くはずです」(若狭勝氏)

 知事選をめぐる告訴は相次ぐ。メチャクチャだった選挙に当局がオトシマエを付けなければ問題は収まらないし、模倣犯が続出しかねない。

 ◇  ◇  ◇

 絶体絶命の斎藤知事。司直の手が伸びればまた失職か。●関連記事【もっと読む】『斎藤元彦知事は“無双”から絶体絶命に…公選法違反疑惑で刑事告発した上脇教授と郷原弁護士に聞いた』は必読だ。

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