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木村拓哉「グランメゾン東京SP」強力包囲網で大ピンチ? 気になる視聴率と劇場版興収の行方

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月22日 9時26分

木村拓哉「グランメゾン東京SP」強力包囲網で大ピンチ? 気になる視聴率と劇場版興収の行方

木村拓哉(C)日刊ゲンダイ

 2019年10月期に放送された木村拓哉(52)主演の「グランメゾン東京」(TBS系)が、完全新作スペシャルドラマとして29日に放送される。

 木村にとって主演映画10作目となる「グランメゾン・パリ」(東宝/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント)の公開を翌30日に控えた、プロモーションの意味合いが強いドラマでもあるが、なんと、TBSは成否ラインの目標を世帯視聴率12.9%前後としているという。

 これは、5年前の同連続ドラマの世帯平均視聴率と同程度の数字なのだが、はっきり言って、この目標をクリアするのは、キムタクといえども簡単なことではない。

 なぜなら、同日の放送各局の裏番組を見ると、“キムタクに簡単に視聴率は取らせない”という強い意志を感じさせる強力なラインアップだからだ。

 まず、看板番組のひとつ「NHKスペシャル」(Nスペ)を放送するNHKは、今年金字塔を打ち立てた大谷翔平(30)の“試練と決断・栄光の舞台裏”なる企画をぶつけてくる。

「大谷関連で言うと、11月28日にテレビ朝日系が放送した『徹子の部屋』が、栗山英樹氏をゲストに呼び、大谷のことを語らせた企画が15%を超えたことで、テレビ関係者を驚かせました。11月10日にNスペでは“大谷翔平とドジャース 世界一の舞台裏”を放送しているのですが、これも視聴率は9.4%という高い数字を残しています。12月29日放送分では、独自取材の映像も初公開されるといわれていますから、Nスペ史上最高視聴率獲得もあるかもしれません」(テレビ関係者)

 もっとも、「グランメゾンSPドラマの対抗馬は、実は大谷ではない」と言うテレビマンもいる。

「レギュラー・スタート時間を1時間繰り上げ、3時間スペシャルとして放送する日本テレビ系『世界の果てまでイッテQ!』も侮れません。というのも、先日最終回を迎えたNHK大河ドラマ『光る君へ』の裏で、視聴率争いで一歩も譲らなかったのがこの番組でした。10月13日には同番組に、かつてレギュラー出演していた手越祐也が4年ぶりに登場したのですが、視聴率は13%台の高視聴率を記録しました。途中、うたた寝をしても楽しめるような軽い気持ちで見られる“日曜夜の顔”番組に、チャンネルを合わせる視聴者も多いのではないでしょうか」

 テレ朝系は、10月6日にスタートさせて初回時に視聴率10.8%を記録した有働由美子がメインMCの「有働Times年末SP」を、夜9時スタートの「グランメゾン~」の4分前に、特別編成体制でオンエアする。年末になると、生放送の報道番組が定時ニュースぐらいになるため、報道番組が好きな視聴者が有働の背中を押す可能性は十分にある。

 冒頭で軽く説明したように、TBSと木村側には29日放送のSPドラマで勢いをつけ、翌日公開の劇場版「グランメゾン・パリ」の興収に結びつける狙いがあるのだが、それがいかに難しそうかお分かりいただけると思う。

「劇場版『グランメゾン・パリ』の興収目標は40億円といわれています。これは21年9月公開の木村主演『マスカレード・ナイト』(東宝)の最終興収が約38億円だったことから“マスカレード超え”を狙いたい意思の表れでしょう。ただ、昨年1月に公開された前作『レジェンド&バタフライ』(東映)は、製作費20億円超の超大作にもかかわらず、約24.7億円の最終興収で興行的には厳しい結果に終わっています」(芸能プロダクション関係者)

 木村は厳しい包囲網をかいくぐってグランメゾンSPドラマで高視聴率をマークできるのか。劇場版の興収とともに芸能界と映画界の熱視線が注がれている。

(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)

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