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長期低迷のJ-REITに「投資妙味あり」な3つの理由【ベテラン証券マンが教える株のカラクリ】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月22日 9時26分

長期低迷のJ-REITに「投資妙味あり」な3つの理由【ベテラン証券マンが教える株のカラクリ】

オフィス需要の回復は続く

【ベテラン証券マンが教える株のカラクリ】#140

 相変わらず都心のマンション価格は高騰を続けているが、一方でJ-REIT価格が長いこと低迷している。「東証REIT指数」は今週、今年の8月5日につけた1621ポイントを下回り、4年半ぶりの安値となっている。

 ちなみに指数の過去最高値は2007年5月末の2612である。

 J-REIT低迷の背景にあるのは金利上昇による借り入れコストの増加懸念だ。しかしながら、逆風ばかりではない。投資妙味が出てきたともいえる。

 その理由は3つだ。

①顕著な割安感

 まず、株式のPBR(株価純資産倍率)に相当する倍率が過去最低圏にあること。一方、分配金利回りは11月末で4.80%と、12年以降で最も高い水準だ。東証プライム全銘柄の配当利回り2.36%(12月17日)と比べても魅力だろう。

②オフィス市況の改善

 コロナ禍からの経済回復や出社回帰などによりオフィス需要の回復が続いている。空室率が低下し、賃料は上昇傾向だ。

 都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の10月のオフィス空室率は平均4.48%。需給均衡の5%を約5年ぶりに下回った。

 また都心5区の1坪当たり賃料は平均2万円を超え、今年に入り9カ月連続で上昇中だ。

 振り返ると、14年や19年に訪れたJ-REITの上昇相場は、いずれもオフィス市況が改善したことが契機となった。

③小口化などの新たな動き

 株式の自社株買いに相当する自己投資口取得の発表が相次いでいる。今年11月上旬までで18件と、前年の3件から大幅に増加中だ。また新NISAに対応するため、株式の分割に相当する投資口分割を実施するJ-REITが増えている。日本ビルファンドは10月1日付で1口を5口に分割。最低投資単位は60万円台から10万円台に下がり、個人投資家が買いやすくなっている。

 加えて、J-REITの肝は不動産の賃料の値上げが可能かどうかだが、その点、日本に久々に定着しつつあるインフレ経済も追い風になるだろう。 (丸)

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