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久保凛が全国高校女子駅伝で16人ごぼう抜きも…五輪も世界陸上も無縁の駅伝で潰してはいけない

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月23日 11時32分

久保凛が全国高校女子駅伝で16人ごぼう抜きも…五輪も世界陸上も無縁の駅伝で潰してはいけない

久保凛(C)共同通信社

 女子800メートルの日本記録(1分59秒93)を持つ久保凛(東大阪大敬愛2年)が、初の都大路で圧巻の走りを見せた。

 2区(4.0975キロ)でバトンを受けたときは、トップの長野東から53秒差の21位。そこから前を行く走者を16人も抜き去り、5位まで順位を上げて3区につないだ。日本人最高記録(12分35秒)には届かなかったものの、12分47秒は区間賞を獲得した。

 同校は初出場の昨年は35位。今年は久保の快走もあって、6位入賞を果たしたが、全国駅伝の鮮烈なデビューが今後のプランに支障をきたす恐れもある。

 久保は来年東京で行われる世界陸上(世陸)に800メートルで出場を狙い、2028年ロサンゼルス五輪でのメダル取りを視野に入れている。今シーズンの駅伝はこの日が最後だが、この先、大学か実業団に進めば、当たり前のように駅伝を走らされる。

 駅伝はウレタンや合成ゴム素材のトラックと違い、アスファルトを走るため下半身を痛めやすい。

 そこで思い出すのは拓大の不破聖衣来だ。2021年に1万㍍で日本歴代2位(30分45秒21)の記録を叩き出し、注目を集めると、翌年の全国都道府県対抗駅伝の群馬代表として4区(4キロ)を走り、13人のごぼう抜きで12分29秒の区間新記録を打ち立てた。が、その後はアキレス腱の故障などで思うように練習ができず、大学時代は記録がまったく伸びなかった。

 高校の元指導者が言う。

「駅伝は襷をつなぐ団体競技なので、選手たちはおいそれと棄権できないという意識が強い。さらに成長期の女子ランナーにとって身体への負担が大きく、選手生命に影響するケースもある。駅伝で好成績を残すと本人はその気になるし、周囲も期待する。それが無理につながるのが怖いが、指導者はブレーキをかけるタイミングが難しい」

 800メートルで五輪メダルを狙う久保を、五輪や世陸と無縁のレースで殺していけない。

  ◇  ◇  ◇

ところで、駅伝といえばケニア人留学生の活躍が話題になるが、彼・彼女らの年齢詐称疑惑はこれまで何度も浮かんでは消えてきた。年齢詐称の疑惑が尽きないのは、ケニアの国民性と関係があるという。いったいどういうことか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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