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フワちゃんの歴史的SNS大炎上とは何だったのか? やす子への投稿でアンチが一斉蜂起(井上トシユキ/ITジャーナリスト)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月24日 9時26分

フワちゃんの歴史的SNS大炎上とは何だったのか? やす子への投稿でアンチが一斉蜂起(井上トシユキ/ITジャーナリスト)

フワちゃん(C)日刊ゲンダイ

【2024年 芸能界ネット炎上事件簿】#1

 8月4日、タレントやす子(26)の投稿への反応が大炎上し、活動休止にまで追い込まれたフワちゃん(31)。ほぼ批判一色、まれに見る歴史的炎上だった。

 オリンピックで盛り上がるそのさなか、ほっこりする内容のやす子の投稿に、突然牙をむいたフワちゃんの引用リポスト。「死んで」「予選敗退」との強過ぎるワードは、やす子の「生きてるだけで」「皆 優勝」に対応させていてうまいとも言えるが、何しろ印象が悪過ぎた。

 結果、本人への非難、苦言にとどまらず、フワちゃんを起用していたメディアやスポンサーにもクレームが怒涛のように寄せられ、1週間後には活動休止に追い込まれてしまった。

 特徴的だったのは、自由で天真爛漫、傍若無人に見えて実は頭がいいといった、それまでのポジティブな評価がそのままネガティブに逆転して語られていたことだ。たとえば、タメ口は相手を見て使い分ける小ざかしさ、破天荒さは礼儀知らずで配慮ができない頭や育ちの悪さだと断じられた。以前に飛行機内でCAに迷惑をかけていたとのエピソードも蒸し返され、空気を読まないのではなく、だらしなくて空気が読めないだけだと指弾もされていた。

 一部ではそろそろ飽きられているといった指摘もあったが、もとからフワちゃんというキャラを受け付けず、イライラしていた層が一気に勢いづいて表面化した感が強い。

 つまるところ、想像以上に潜在していたアンチが、仏の顔も三度で、表舞台から強制退場させたというふうにも見えるのだ。

 ただ、やす子への絡みに伏線があったことはあまり言及されていない。

 今年2月、フワちゃんはやす子に共演する番組についてねぎらいの言葉をかけたところ、「フワさんこそ、いつもすごい元気でいてくれてありがとう」と返され、「あいつマジでflowのみで会話してるよな」とSNSに投稿していた。

 flowのみの会話とは、その場の流れだけで中身のない、気持ちが入ってない会話といった意味合いだろう。オリンピックも参加することに意義があるとはいえ、順位づけはされ、上位者はたたえられる。メダリストには、報奨として金品が国家や団体から与えられることすらある。大人の世界の競争では、お手々つないでみんなでゴールとはならないのだ。

 ゆえに、オリンピックに寄せて「皆 優勝」とはいかにも安っぽく、会話の流れだけのお手軽な肯定、浅い発言だと受け取ったのか。フワちゃんがflowだけのやす子の投稿にイラ立っていたのだとしたら、それはそれでひとつの見識ではある。ともあれ、物は言いようで角が立ち、仕事も失ってしまう。SNSでも現実でも、言葉選びは慎重に行いたい。 (つづく)

(井上トシユキ/ITジャーナリスト)

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