投手・大谷翔平の《日本開幕シリーズは難しい》…二刀流復帰に慎重を期すドジャース指揮官の思惑
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月25日 9時26分
ロバーツ監督(C)日刊ゲンダイ
来季、投打のリアル二刀流に復帰するドジャース・大谷翔平(30)に対して、慎重論が後を絶たない。
デーブ・ロバーツ監督は今月上旬、CM撮影のため来日した際、エンゼルス時代の昨年9月の右肘靱帯修復手術、ワールドシリーズ(WS)後の左肩手術からの復活を目指す大谷について「(カブスとの日本開幕シリーズを戦う)3月時点での二刀流は難しい」と断言。「25年のイニング数を考え、どれだけ投げられるか本人とトレーナーを交えて話し合う必要がある。投手の復帰時期は(WSがある)10月までの計画をもとに考えていきたい」と慎重な姿勢を示した。日本時間13日に閉幕したウインターミーティングでも指揮官は「3月に(投手としての)時計をスタートさせて、10月まで継続できるとは考えていない。シーズン途中で休憩が必要になるかもしれない」と話している。
アンドリュー・フリードマン編成本部長も「今年は投球プログラムを予定通り進めていなかったので、復帰までにやらなければならないことがある。そのため具体的な時期はまだ見通せていない」と、投手復帰の先送りを示唆した。
フロントや指揮官が大谷の起用法に神経質になるのは当然。ド軍は昨年12月、大谷と当時プロスポーツ史上最高額の10年7億ドル(約1096億円)の超大型契約を結び、長期間の離脱を強いられる故障だけは避けたいからだ。
ロバーツ監督も20年以来4年ぶりのWS制覇を評価され、来春のキャンプ中にも契約を延長するとみられているが、超高給取りで球団ビジネスに欠かせない大谷に万が一のことがあれば、責任を問われかねないのだ。
さらに今オフ、沖縄出身の指揮官は日本企業のイメージキャラクターに起用され、CM出演を果たすなど、副業も舞い込んだ。大谷が活躍すればするほど、オフの仕事が増える可能性もあるだけに、できるだけ長く大谷のボスを務めた方が得策ともいえる。
大谷はエンゼルス時代、疲労がピークに達しながら投打でフル稼働するのは珍しくなかった。これが2度目の右肘手術を招く要因になっただけに、時には強制的に休養させることも指揮官の重要な仕事になる。
◇ ◇ ◇
ところで、いまやメジャーリーグの顔となった大谷だが、2028年ロス五輪に本人は乗り気でも「出場できない可能性」が濃厚だという。いったいなぜか。どうして大谷は大舞台に立てないのか。その「3つの理由」とは。
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