元巨人・クロマティの下半身不随初告白動画が話題に…誰でも発症する「歩けなくなる病気」の怖さ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月25日 9時26分
バンザイパフォーマンスでも人気に…(C)日刊ゲンダイ
プロ野球巨人の“最強の助っ人”といわれるウォーレン・クロマティ(71)が自らのYouTubeチャンネルと「トクサンTV」で車いす生活の真相を語り、話題を呼んでいる。神経の病気であるギラン・バレー症候群と、脊柱管狭窄症を併発したそうで、本人は「ネバー・ギブ・アップ」を強調するが、医師は人ごとではないという。
◇ ◇ ◇
2つのYouTubeチャンネルによると、クロマティは2021年12月に新型コロナに感染すると、新年になって脚に力が入らなくなって病院へ。動画では、急に立てなくなった衝撃の瞬間が映し出され、歩けなくなったという。
その後、原因は神経の病気であるギラン・バレー症候群と脊柱管狭窄症を同時に患ったことであると語っている。映像では特殊な器具をつけて懸命にリハビリに励む姿も映し出されているが、下半身不随の影響か、脚の筋肉はやせ細り、前向きな言葉とは裏腹にかなりつらそうだ。
医師で医療ジャーナリストの富家孝氏(77)も、脊柱管狭窄症で苦しみつつも手術は受けずに生活していて、「クロマティさんのつらさはよく分かります」としてこう言う。
「ネット報道では、下半身不随の原因を脊柱管狭窄症と関係づける内容が見られますが、主因はギラン・バレー症候群だと思います。この病気は、何らかの感染症から1カ月後くらいまでの間に体を守る免疫システムに異常が生じ、末梢神経が障害されて、手足に力が入らなくなる、感覚が分からなくなる、しびれるといった症状を起こします。一方、脊柱管狭窄症は腰部の神経が圧迫されて脚の痛みやしびれなどを生じる病気ですが、まったく歩けなくなるほどではなく、歩いているうちに痛みやしびれが強まり、休まないといけなくなることがほとんど。私の場合、歩けるのは5分30秒から6分ほどです。ですから、クロマティさんの車いす生活の原因は、脊柱管狭窄症があるにしても、どちらかというとギラン・バレー症候群の方が強いと思います」
ギラン・バレー症候群については、今年世界一に輝いたドジャースの内野手フリーマン(35)の三男マキシムス君(3)も7月末に発症。フリーマンは一時、チームを離れて息子に寄り添ったが、その甲斐あって、息子は回復している。その息子も発症前にウイルスに感染。全身マヒをキッカケにこの病気が判明したという。
■感染から1カ月後までの急な脱力は神経内科へ
では、厄介な2つの病気は、どんなことに気をつければよいのか。富家氏に聞いた。
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