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「ふるえ」は治らないから…と諦めない! 薬でダメなら超音波治療

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月25日 9時26分

 治療前に髪の毛を全て剃らなければならないのも、人によってはデメリットと感じる。

「FUSによる改善率は、超音波が通りにくい骨の人も入れて70%程度。通りやすい人だけでみると80~90%です」

 合併症で舌や唇のしびれが出ることもあるが、数週間以内に治ることが多い。

「FUSで効果が不十分であれば、RFやDBSを検討します。ただ、RFやDBSを先に行っている場合、その後にFUSはできません。FUSは症状が軽いうち、若いうちの方が効果が高く、外科治療を受けるならタイミングも重要。薬物治療で日常・社会生活に支障があると感じているなら、早めに医療機関を受診することをお勧めします」

 FUSは、行える医師、施設に基準があり、現段階で実施施設は全国18カ所。中部国際医療センターのようにRF、DBS、FUSを全て行っているところとなると、さらに限られる。治療にはそれぞれメリット、デメリットがあるため、どの治療も行っているところを受診することが理想的だ。

 外科治療を行うのは外科医になり、本態性振戦を診る内科医の中には、外科治療に対する抵抗感からか、紹介のタイミングが遅れることも。念頭に置いておきたい。

■パーキンソン病との違い

 本態性振戦のふるえは「行動時」「左右対称」であるのに対し、パーキンソン病は「安静時」「体の左右差あり」。パーキンソン病では歩行障害、動作緩慢とふるえ以外も見られる。ただ、パーキンソン病ではふるえ以外の症状に乏しい振戦優位型もあり、鑑別が難しい。「本態性振戦と診断されているが、実はパーキンソン病」といったケースもあるので、なかなか改善しない場合は、専門的な施設や神経内科の受診を。

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