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“条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月25日 11時32分

“条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

福谷浩司(C)日刊ゲンダイ

 まるで別人、いや別球団のようだ。

 24日、中日からFA宣言していた福谷浩司(33)が日本ハム入りを決断。日本ハムはこれで2023年伏見寅威(前オリックス)、今季の山崎福也(同)に続き、3年連続FA補強成功である。

 22年に新庄監督が就任するまで、日本ハムのFA補強は05年稲葉篤紀(現二軍監督、元ヤクルト)と、18年鶴岡慎也(前ソフトバンク)の2人のみ。もともと日本ハムは「ドラフトと育成」をチーム強化の2本柱に掲げており、何より金銭的にシビアな球団事情が、FA戦線から距離を置かせていた。

 そうした事情は現在も変わってない。山崎は4年総額10億円だが、入団会見では「目先のお金だったら、他の球団に行った方がよかったというのはあると思う」と話していた。にもかかわらず、条件で劣る日本ハムに入団している。ある球団OBは「いずれもプレゼンテーションが決め手になったそうです」と、こう続ける。

「日本ハムは選手を獲得する際に重視するのが、『選手の特徴や長所と、球団の需要がどこまでフィットするか』だと聞いています。将来のFA権取得を見越して数年間、目当ての選手を分析し、細かいデータを交渉の席で提示。その上で、なぜ日本ハムに必要なのか、移籍後はどれだけ成長できるかなどを懇切丁寧に説明する。先発が足りないからとりあえず欲しいとか、ポジションがかぶりそうだけど強打者だからとか、漠然とした希望で獲得には動かない。そもそも、チーム事情にフィットしない選手には最初から声をかけないそうです」

 移籍組が活躍すれば、プレゼンの説得力も増す。伏見は移籍1年目にチーム最多の89試合でマスクをかぶり、今季の山崎もローテの一角を担い10勝(6敗)をマーク。彼らの成功が福谷の背中を押したことは間違いないだろう。

 今後もFA戦線における「意外な伏兵」となりそうだ。

  ◇  ◇  ◇

 ところで、そんな日本ハムの誘いを蹴ってソフトバンクに移籍した上沢直之は案の定、大炎上した。本人もファンの反応は想定していたはずだ。それでも決断に踏み切った「納得の理由」とはいったい何か。

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