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「上沢式FA」で球界に広がる波紋…今後ポスティング容認に二の足を踏む球団が出てこないか

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月27日 9時26分

「上沢式FA」で球界に広がる波紋…今後ポスティング容認に二の足を踏む球団が出てこないか

上沢直之(C)共同通信社

 案の定というか、ネット上では否定的な声が多かった。

 日本ハム、レイズなどでプレーし、ソフトバンク入りが決まった上沢直之(30)が昨26日に福岡市内で入団会見。緊張の面持ちで「簡単な決断ではなかったですし、時間をかけて考えた。この決断がよかったと思えるようにしたい」と話すと、古巣・日本ハムに向けては「アメリカに挑戦できたのもファイターズのおかげ。すごく悩んだというか、簡単な決断ではなかったです」と、感謝の言葉を並べた。

 その右腕のソフトバンク入りにはかねて、SNS上では《日本球界に復帰するなら日本ハムに戻るのが筋》《恩をアダで返すようなもの》といった批判が噴出していたが、この日も《最悪の前例だ》などと、荒れに荒れた。

 上沢は2023年オフ、国内FA権未取得で日本ハムから約90万円というわずかな譲渡金でポスティング移籍しながら、たった1年でソフトバンクと4年10億円規模の大型契約を結んだ。2年前には、同じく日本ハムからポスティングでメジャー移籍した有原航平が3年15億円の好条件でソフトバンク入り。「日本ハム発、米国経由、ソフトバンク入り」が続いたこともあって、こうした契約が可能な現行のルールに対する不満も少なくない。

 上沢から日本球界復帰の連絡を受けたというダルビッシュ(38=パドレス)は自身の音声配信サービスで、

「契約事、おカネは個人の問題で家族の問題でもありますし。他人に男気を求めるのはちょっと違うなと僕は思う」

「それがルール違反ならもちろん、いまはOKなので。それも込みで、ファイターズはポスティングをかけている。上沢君は別に責められるいわれはない」

 と擁護しつつも、上沢のような契約を結べるいまの制度については「問題があると思う」と指摘。

 元メジャーリーガーの上原浩治氏も、yahooニュースの記事で、

「ルールの中で移籍を決断した上沢投手や有原投手への批判ではないことは繰り返し強調しておきたい。選手が自らを高く評価してくれる球団とルールの範囲内で契約するのは当然だからだ」

 とした上で、

「おかしいと目を向けるべきは、ルールであり、そこに目をつぶっている日本球界だと思う」

 と、現行のルールに問題があるとした。

 上原氏の提言に同調するのは、ヤクルト、楽天OBの飯田哲也氏だ。

「恩や情は日本人が大事にしている部分。日本ハムに復帰すべきというファンの声は理解できる」と前置きした上で、こう言った。

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