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紅白曲目変更のドタバタ生んだ星野源のうかつと想像力不足…園子温映画『地獄でなぜ悪い』→『ばらばら』に

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月27日 11時32分

紅白曲目変更のドタバタ生んだ星野源のうかつと想像力不足…園子温映画『地獄でなぜ悪い』→『ばらばら』に

星野源(C)共同通信社

 シンガー・ソングライターの星野源(43)が、大みそかに放送される「NHK紅白歌合戦」で披露する楽曲を「地獄でなぜ悪い」から「ばらばら」に変更することを発表した。

「地獄でなぜ悪い」は星野が出演した園子温監督による同名の映画(2013年公開)の主題歌。しかし園子温監督の出演女優に対する性加害疑惑がかつて報道されていたことから、24日のNHKによる楽曲発表以降、ネット上で疑問の声があがっていた。

 本紙で「松尾潔のメロウな木曜日」を連載中の音楽プロデューサーの松尾潔氏も「ポップミュージックはつねに弱き者の側に立つことを熟知していると信じています。(略)源さんもNHKもどうか考え直してください」とX上で呼びかけていた。

 NHKは変更の理由について公式サイトで以下のように説明した。

〈私たち制作チームは、今回のテーマである『あなたへの歌』のもと、この楽曲に込められた思いやメッセージを、テレビをご覧になる『あなた』へお届けすることで、今さまざまな時間を過ごしている人たちを勇気づけたい、という思いから、楽曲の選定を行い、オファーしました。

 なお、アーティストはもちろん、NHKも性加害は決して許さないという姿勢であることは言うまでもありません。

 しかし、曲目発表後の反響を受け、あらためて紅白制作チームとアーティストサイドで協議を行い、番組全体の構成や演出面などから判断し、星野源さんの歌唱曲を、デビューアルバムに収録されている『ばらばら』に変更することを決定しました〉

 元BPO委員で放送ジャーナリストの小田桐誠氏はこう話す。

「楽曲を選定する段階で、NHKも星野サイドも、なぜ多角的な検証をすることができなかったのかというのがまず一点。一方で、SNSの浸透で、楽曲の幅広さや受け止め方に対する寛容さがなくなってきていることへの危惧もあります。しかし紅白は公共放送による国民的な番組ですから、楽曲の意図は別のところにあったとしても、あらかじめ十分な想像力を働かせておく視点は必要だったと思います。それを土壇場になって、世論の批判が起きたから差し替えるというのは、正直、うかつでみっともないと言わざるを得ない」

 星野サイドは自身のサイトで楽曲変更の理由について、

「星野の個人的な経験・想いをもとに執筆されたもの」であるとしたうえで「この曲を紅白歌合戦の舞台で歌唱することが、二次加害にあたる可能性があるという一部の指摘について、私たちはその可能性を完全に否定することはできません」「オファーの意図から離れ、真逆の影響を与えうるのであれば、それはオファーを受けた私たちの想いに反してしまいます」としているが、最初から想像力を働かせておくべきだった。

  ◇  ◇  ◇

 2024年は星野源にとって災いの年だったようだ。【もっと読む】星野源“ガセ不倫”騒動の裏側、狙い撃ちされたワケ…新垣結衣がラジオ番組に電話出演して否定…では、今年5月に発生した本人の「ガセ不倫騒動」について伝えている。

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