ソフトバンク「勝利の方程式」崩壊の責任所在…データ偏重のチーム方針が一因か【2024年スポーツ界 書けなかった話】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月29日 9時26分
小久保監督(C)日刊ゲンダイ
【2024年スポーツ界 書けなかった話】
2位日本ハムに13.5ゲーム差をつけるなど、ライバル球団を圧倒して4年ぶりのV奪還を果たした小久保監督率いるソフトバンク。
しかし、シーズン終盤に勝利の方程式のメンバーが次々に離脱。日本シリーズでは救援陣の駒不足に泣き、DeNAに日本一を許した。
その一角を担いながら、右肩痛で9月に離脱した松本裕樹(28)の話だ。
「原因は球速アップです。オフのトレーニングの成果もあって、直球は昨季と比べてMAXが156キロから159キロに、平均球速も1キロ以上アップした。それでいて今季は離脱時点で50試合と、昨季の53試合登板よりハイペースで投げていた。つまり、増した出力に体がついていかなかったんです」(球団OB)
問題は松本が離脱するまで、誰もそれを指摘しなかったのか、ということだ。
「倉野チーフ投手コーチは3年ぶりの古巣復帰。ブルペン担当の若田部コーチと中田コーチはそれぞれ昨季は三軍と四軍担当なので、昨季の松本を見ていない。彼らを責めるのは酷でしょう。ただ、球団のデータ分析班や、選手のケア担当スタッフは別です。なぜ、松本が故障する前にストップをかけられなかったのか。球団内では以前から、『データ重視なのに、現場に即していないデータも少なくない』と不満の声もある」(前出のOB)
データ偏重のチーム方針が、リリーフ崩壊の一因になったというわけだ。
◇ ◇ ◇
日刊ゲンダイで年末恒例の「スポーツ界 書けなかった話」。本年も選りすぐりのネタを用意している。
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