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黒いプラスチックのフライ返しは危険? アメリカで懸念広がる(シェリーめぐみ/在米ジャーナリスト)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月29日 9時26分

黒いプラスチックのフライ返しは危険? アメリカで懸念広がる(シェリーめぐみ/在米ジャーナリスト)

シリコーン製を使った方が良い

【ニューヨークからお届けします】

 アメリカで、黒いプラスチックのフライ返しへの懸念が広がっています。日常使うフライ返しですが、もし黒いプラスチック、またはナイロン製を使っていたら、今すぐ廃棄した方がいいという専門家もいるほどです。何が起きているのでしょうか?

 発端は科学雑誌「キモスフィア」が発表した調査結果でした。黒いプラスチック製のフライ返しを料理に使うと、毒性が強い化学成分が溶け出して食べ物に移り、体内に入るというのです。

 これらの黒いプラスチック素材の多くは、テレビやコンピューターなどのエレクトロニクス家電からリサイクルされたものです。それをフライ返しとして整形する際に難燃剤が練り込まれ、その難燃剤には臭素化物や有機リン酸化合物が含まれています。

 難燃剤が健康に害をおよぼす事はすでに知られていて、体内に入るとホルモンバランスが崩れたり、生殖能力にも影響、さらに脳や神経にもダメージを与え、がんのリスクも高めるとされています。

 ここで問題なのは、電化製品からのリサイクルなのかどうかの表示義務がないことです。つまり今使っているフライ返しに難燃剤が使われているかがわからないのです。

 さらに身の回りの他の黒いプラスチック、テイクアウト用のタッパーや、子供のおもちゃなどにも含まれている可能性もあるといいます。

 専門家は、とにかく黒いプラスチック製品はすぐに捨てて、木や金属、またはシリコン製のフライ返しなどに買い換えることなどを勧めています。

 ペットボトルに含まれるマイクロプラスチックなど、プラスチックの危険性への懸念が高まる中、今度はフライ返しか?とアメリカ人は頭を抱えています。

(シェリーめぐみ/ジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家)

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