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赤ちゃんが泣いていると粉ミルクを量り間違えてしまう? 米国医師会発行誌に研究論文

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月29日 9時26分

赤ちゃんが泣いていると粉ミルクを量り間違えてしまう? 米国医師会発行誌に研究論文

赤ちゃんが泣いていると…

【役に立つオモシロ医学論文】

 粉ミルクは、赤ちゃんが成長するために必要な栄養素を十分に含んでおり、母乳に代わる栄養源として優れています。

 粉ミルクを適切な量のお湯で溶かす作業を「調乳」と呼びます。調乳を行う際は粉ミルクの分量を適切に量らないと栄養の過不足が生じてしまいます。

 調乳の作業を慌てて行うと粉ミルクやお湯の計量を間違ってしまうこともあるでしょう。赤ちゃんが泣いている状況と、調乳作業の正確さの関連性を検討した研究論文が、米国医師会が発行しているオープンアクセス誌に2024年12月4日付で掲載されました。

 米国で行われたこの研究では、赤ちゃんの世話をしている84人(平均31.1歳)が対象となりました。被験者は、泣いている赤ちゃんがいる状況を再現した場所で調乳を行う群と、泣いている赤ちゃんがいない場所で調乳を行う群にランダムに振り分けられ、粉ミルクやお湯の計量誤差(標準的な使用量からの誤差)が比較されました。

 なお、赤ちゃんが泣いている状況は、赤ちゃんと同サイズの人形を用意し、泣き声の録音音声を流すことで再現されました。

 その結果、粉ミルクやお湯の計量誤差は、泣いている赤ちゃんがいない場合で13%だったのに対して、泣いている赤ちゃんがいる場合では13.9%であり、統計学的に有意な差を認めませんでした。

 ただし、被験者全体の3分の1以上で10%以上の計量誤差を認めており、これは200ミリリットル(約7オンス)あたりで18キロカロリーの過量調乳に相当します。

 論文著者らは「調乳の正確さを高めるためには、保護者の睡眠不足など計量誤差に関する他の要因を調査する必要がある」と結論しています。

(青島周一/勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰)

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