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八村塁 バスケ協会批判の根底にあるホーバスHCへの“ディスリスペクト”【2024年スポーツ界 書けなかった話】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月30日 9時26分

八村塁 バスケ協会批判の根底にあるホーバスHCへの“ディスリスペクト”【2024年スポーツ界 書けなかった話】

八村塁(C)共同通信社

【2024年スポーツ界 書けなかった話】

 米プロバスケットボールNBAレイカーズの八村塁(26=写真)による日本協会や代表、ヘッドコーチ(HC)への痛烈批判はバスケファンならずとも注目を集めた。

 八村は代表活動に対して強化や普及よりも「お金の目的があるような気がする」と、ビジネスを優先する協会の姿勢を批判。パリ五輪で1次リーグ敗退に終わりながら、トム・ホーバスHCが続投したことに「男子のことを分かっている、プロとしてもコーチをやったことがある人になってほしかった」と疑問を呈した。

 何より八村がヘソを曲げたのは、48年ぶりに自力で五輪出場を決めた23年W杯(沖縄)後のホーバスHCの失言が原因だったという。W杯を欠場した八村の五輪招集について聞かれると「彼がやりたいなら彼から声をかけて。やらないんだったらこのメンバーでいいチームをつくりましょう」と話した。これに八村はひどく自尊心を傷つけられ、反発したのだという。

 NBAに詳しいスポーツライターがこう言う。

「NBAではHCといえども選手をリスペクトする姿勢が徹底されている。それはベテラン、ルーキーとも変わらない。世界最高峰のリーグでプレーする八村にとって、ホーバスのリスペクトに欠ける物言いや前近代的な指導方針が我慢ならなかったのでしょう。しかも、NBAでは現役時代に結果を残したり、スカウトやスコアラーとして実績のある人材がHCに就任するケースが大半。ホーバスはNBAに所属したのはホークスで1シーズンだけで、わずか2試合の出場にとどまった。八村が『世界レベルのコーチではない』と断言したのは、ホーバスの指導者としての資質を全く評価できないからに他ならないのです」

 協会、代表批判はあくまで派生的なものであって、その根底にはホーバスHCへの蔑視があるというわけだ。

  ◇  ◇  ◇

 日刊ゲンダイで年末恒例の「スポーツ界 書けなかった話」。本年も選りすぐりのネタを用意している。

●関連記事【書けなかった話】…はスポーツファンなら要チェックだ。

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