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スポーツ健康科学の専門家が教える…ラクに筋肉を取り戻す「エキセントリック運動」【正月は体に悪い】#4

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月2日 9時26分

「新潟医療福祉大学の研究では、片腕のみでエキセントリックトレーニング(ダンベルをゆっくり下げる動作)を週2回、5週間実施した結果、トレーニングを行っていない反対側の腕にも筋力増強効果(クロスエデュケーション効果)が認められました。さらに、エキセントリックトレーニングの効果はトレーニング中止後も持続することが示されています。また同大学の別の研究では、若年男女を対象にエキセントリック収縮を含む筋力トレーニングが筋力増強や筋肥大に効果的であることが確認されました」

 運動すると、筋肉から分泌されるマイオカインと呼ばれる物質が増えることが実証されている。この物質は脂肪分解、代謝アップ、コレステロール値の低下、糖尿病や動脈硬化にも効果があるとされていて、筋肉を伸ばす運動の方が分泌が多くなる、との見方もある。

■椅子を使って実践

 では、エキセントリック運動は具体的にどう行えばいいのか?

「まず、ゆっくり椅子に腰をおろす運動にチャレンジしましょう。両腕を胸の前で交差して肩に手を触れた状態で椅子の前に立ちます。足は肩幅よりやや狭めに開きます。息を止めないようにしてゆっくりと椅子に腰をおろしていきます。時間にして5秒くらいで良いでしょう。このとき、太ももの前の部分の筋肉とお尻の筋肉に力を入れて、それが伸びていくことを意識しましょう。座るぎりぎりまで力を入れ、座ったら脱力し、5秒程度休憩します。再び立ち上がるときは、ひじかけや自分の太ももで体を支えながらでも構いませんので、安全に最初の姿勢に戻ります」

 腰をおろすときは、ひざが自分のつま先よりも前にいかないよう注意すること。また、最初は5回繰り返す程度に抑え、慣れたら10回ワンセットで1日3回ほど行うといいと金講師は言う。

「かかと下げにもチャレンジしましょう。椅子の後ろに、肩幅よりやや狭めに立ち、椅子の背もたれを両手で持ちます。ふくらはぎの筋肉に力を入れながら両足をつま先立ちします。そこから片足だけになり、軸足のかかとを5秒ほどかけてゆっくりおろしていきます。床にかかとがつくぎりぎりまでふくらはぎの筋肉に力を入れます。床にかかとがついたら5秒ほど休んで再び最初の姿勢に戻ります」

 こちらは1回につき3度繰り返し、1日3セット程度にとどめるといい。

「じつは運動の翌日に生じる筋肉痛は、エキセントリック運動のみで生じることがわかっています。やりすぎには十分な注意が必要です」

 正月から、あなたも実践してみてはどうだろう。

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