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抑うつ状態が続くなら「副腎疲労」かも…腸内環境を乱す食習慣を避ける【2025年は疲労知らずで過ごしたい】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月5日 9時26分

抑うつ状態が続くなら「副腎疲労」かも…腸内環境を乱す食習慣を避ける【2025年は疲労知らずで過ごしたい】

疲労感を感じたら…

 慢性疲労、食欲不振、集中力低下、抑うつ状態が長く続いているなら、「副腎疲労」かもしれない。正月休みに実践できる回復法について「ナチュラルアートクリニック」(四ツ谷)院長の御川安仁氏に聞いた。

 副腎とは、左右の腎臓の上にある3~4センチほどの小さな臓器で、生命維持に欠かせない50種類以上のホルモンの産生を行っている。中でも重要な役割を担うホルモンが、体内の炎症を抑えたり、ストレスに対抗する作用を持つ「コルチゾール」だ。

「ヒトはストレスにさらされると、脳の視床下部や下垂体が副腎に対してコルチゾールを分泌するよう指令を出します。ところが過度なストレスが頻回にかかり続けることで下垂体からの指令が出なくなり、コルチゾールの分泌が途絶えると、疲労感、寝覚めの悪さ、食欲不振、体力低下、抑うつ状態、性欲衰退、不安などの不調を引き起こしてしまう。これが副腎疲労です」

 副腎疲労の原因は、休息の不足、過剰なストレス、忙しい生活、バランスのとれていない食事などさまざまだが、中でも深く関連しているのが腸内環境の乱れだという。腸内環境の乱れは腸に炎症を起こしやすくさせ、腸内細菌のバランスが崩れて腸壁の細胞間に隙間ができると、未消化の栄養素やウイルスなどの異物が血管内に侵入する“腸漏れ”を起こしやすくなる。それらが血液に流れて脳で炎症を起こすと、下垂体が副腎にコルチゾールを分泌するよう指令を出せなくなり、副腎疲労を招く。副腎疲労による疲労感を回復させるためにも、まずは腸内環境を乱す食習慣を避ける必要がある。

「小麦に含まれる『グルテン』と、乳製品に多い『カゼイン』は、一度摂取すると腸内にとどまりやすく腸内環境を乱します。また白砂糖は悪玉菌のエサになりやすく、カフェインは交感神経を活発にさせて自律神経を乱しやすい。まずは1週間、普段取っている量の半分に抑える生活を始めてください」

 可能であれば摂取量を普段の3割程度までに減らし習慣化すると、腸内細菌のバランスが整い副腎疲労を起こしにくい体質へ変化していく。

 とはいえ、長引く疲労感を手軽に解消させたいと思っている人も多いだろう。そんな人には御川氏が開発した「だる消しスープ」がおすすめだ(材料は下記参照)。

①まいたけをみじん切りにし、電子レンジ(600ワット)で2分加熱する②大根をおろし器でする(大根おろしの汁は捨てずに残しておく)③保存袋に蒸し大豆を入れて手で潰したら、残りの材料をすべて入れ揉み込む④保存袋のまま冷凍庫で保存する⑤保存しておいたスープのもと80グラムを器に入れ、100グラムのお湯を注いだら完成。冷たければ電子レンジで温めても構わない。

「体を動かすエネルギー源である『ATP』を作るミトコンドリアには、ほかにもコルチゾールを産生する作用があります。だる消しスープにはミトコンドリアを活性化させるために必要なビタミンB群、コエンザイムQ10、マグネシウム、亜鉛、EPA、DHA、タンパク質が豊富に含まれているため、ミトコンドリアが活性化してエネルギー源となるATPだけでなく、コルチゾールを増やして副腎疲労を改善できるのです」

 御川氏によると、1日最低1杯を目安に毎日飲むと、2週間を過ぎたあたりから疲労感の改善を実感できるという。さっそく試したい。

■だる消しスープ
 ・サバ缶 1缶(190グラム)
 ・大根 300グラム
 ・まいたけ 1パック(80グラム)
 ・蒸し大豆 100グラム
 ・しょうゆ 30グラム
 ・みそ 50グラム
 ・酢 小さじ2

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