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巨人・大勢「危ないセットアッパー起用」…レジェンドは負担増を指摘「抑えよりしんどかった」

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月6日 11時32分

巨人・大勢「危ないセットアッパー起用」…レジェンドは負担増を指摘「抑えよりしんどかった」

大勢(C)日刊ゲンダイ

「個人の意見としては九回に投げたい。一から取りにいく」

 巨人の大勢(25)が昨5日、都内のホテルで行われたトークイベントに参加。書き初めのコーナーで2025年の抱負として「一」を書いた。

 昨季までの3年間で80セーブをマークしているものの、今季は中日から通算166セーブの絶対的守護神のライデル・マルティネス(28)が「4年50億円」で加入。阿部監督はこの新助っ人を九回、大勢を八回に回す構想を明かしているが、大勢は4日に参加した地元・兵庫でのトークショーでも「モヤモヤした」と吐露したばかりだ。守護神の座を譲るつもりは毛頭なく、冒頭の“宣戦布告”である。

 昨季は5月に右肩を痛め、約2カ月間もの長期離脱を強いられた。八回のセットアッパーと九回のクローザーでは「クローザーの方が心身の負担は大きい」といわれる。その点では故障歴のある大勢にとってプラスに働きそうだが、実際はどうなのか。

 ロッテ時代に「幕張の防波堤」の異名で通算228セーブを挙げ、インディアンス時代にはセットアッパーを務めた小林雅英氏が「八回の場合、味方の攻撃が1回か2回残されているという安心感はある。九回の方が大変だと思われがちですが……」とこう続ける。

「僕の場合、八回などのセットアッパーの方がしんどかったですね。抑えの場合、勝っているか同点の場面でマウンドに上がりますが、セットアッパーは2点差で負けている場面から3点差でリードしている展開と幅広いシチュエーションで登板の可能性がある。2点差で負けている展開はモチベーションの持っていき方が難しいし、点差は関係なく1点も取られてはいけないのがセットアッパー。2点差や3点差で勝っているケースで九回のマウンドに上がったクローザーは、点差の範囲内で1点や2点取られてもいい。昔のように中継ぎが何度も肩をつくるというのは減りましたが、勝ち試合にしか投げない抑えより、セットアッパーの方が投球回数が増える傾向がある。九回より八回の方が負担は大きいといえます」

 大勢はかねて公言しているメジャー志向について「野球をやっていたら一番いいところを目指すもの。自分自身も行きたいのはあるが、やることをやってからという話」とした。

 仮に巨人が認めるポスティングが「1年1人」なら、25年オフ岡本、26年オフ戸郷、27年オフが大勢の順番だが、右肩の故障が再発すれば致命傷となりかねないだけに、八回起用には細心の注意が必要である。

  ◇  ◇  ◇

 大型補強を断行した巨人だが、来季への不安のタネがある。優勝に貢献した有能スコアラーがひっそりとライバル球団に移籍したからだ。つまり、頭脳&膨大なデータが丸ごと流出したと言っても過言ではない。いったい巨人で何が起きているのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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