インフルやマイコプラズマ肺炎の患者激増…薬が手に入らない…重症化させないために今すぐすべきこと
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月7日 9時26分
写真はイメージ
感染症徹底対策①
インフルエンザが昨年12月から激増している。さらに、咳止めや抗生物質などの処方薬が不足。薬局によっては薬の入荷待ちの患者もいる。感染症対策のために知っておくべきことを取り上げる。
「インフルエンザの患者さんが本当に多い。同じく感染症のマイコプラズマ肺炎も増えている。症状が重く、検査をすると肺炎を起こしている患者さんもいます」
こう言うのは、立川パークスクリニック(東京)の久住英二院長だ。今シーズンのインフルエンザ感染者の急増化、そして重症化する傾向にある理由として、次のように述べる。
「ひとつは、ワクチンへの抵抗感から、打っていない人が少なくない。年末年始で人と会う機会が増えると、どうしても感染リスクが高くなる。もうひとつは、コロナの流行で何年もインフルエンザウイルスに自然暴露されてこず、免疫増強効果を得る機会がなかった。そのため、発症すると重症化しやすいのではないか。これは一昨年に続いての傾向です」(久住院長=以下同)
インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、そしてコロナの3つの感染爆発を示す造語「トリプルデミック」という言葉を耳にしたことがある人もいるだろう。2024年.25年は最大9連休。帰省や旅行の影響で、今後、トリプルデミックが深刻化することは十分に考えられる。
急な発熱、喉の痛み、全身倦怠感、関節の痛みなどインフルエンザを疑う症状が出たら、速やかに受診すべきだ。
「高齢者では肺炎へと移行し、集中治療室へ行かねばならないほど重症化するリスクがあります。高齢者では命を守るために、それ以外の世代では重症化リスクの高い人に感染させないために、クリニックで検査や治療を受けるべきです」
インフルエンザに使う薬であるタミフルやゾフルーザ、リレンザやイナビルなどは、症状が現れてから12~48時間以内に使うと症状の悪化を防いだり、改善が早くなるとされている。
「早ければ早いほどいい。しかし、48時間を過ぎたから効かないというわけではありません。発熱が続いているようなら薬を使った方がいい」
■レントゲン検査が必須なケースも
同時流行のマイコプラズマ肺炎の場合、抗菌薬でも、マイコプラズマ肺炎に効く薬を使わなければならない。
他の感染症と同様、マイコプラズマ肺炎も高齢者で重症化しやすいので、高齢者ではインフルエンザなのかマイコプラズマ肺炎なのか、あるいは2つを併発しているのか、レントゲン検査が必須だ。
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