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セのDH導入が加速か…榊原コミッショナーついに言及、名球会会員も《野球の醍醐味が薄れる論》キッパリ否定

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月8日 11時32分

セのDH導入が加速か…榊原コミッショナーついに言及、名球会会員も《野球の醍醐味が薄れる論》キッパリ否定

プロ野球の榊原定征コミッショナー(C)日刊ゲンダイ

「セ・パでルールが違うというのはノーマルな状態ではないと思う。見る立場からすると打撃活発な試合の方が面白い」

 プロ野球の榊原定征コミッショナーが仕事始めの6日、セ・リーグの指名打者(DH)制度について、こう言及した。

 同氏は2022年の就任時から、セへのDH導入に加え、引き分けのルール再考を提起。引き分けに関してはファームで今季、延長十回からタイブレークが試験導入されるが、DHはかねて、セの各球団が導入に消極的だった。

 パがDHを採用した1975年、セは「指名打者制に反対する理由」を発表。<1世紀半になろうとする野球の伝統を、あまりにも根本的にくつがえしすぎる>などと9つの理由を掲げた。

 19年秋に巨人の原辰徳監督(当時)が日本シリーズでソフトバンクに4連敗を喫した直後、「高校野球、少年野球もかわるきっかけになる。レギュラーが9人から10人に増える」などと提起。同じくソフトバンクとの対戦となった翌20年の日本シリーズでは全試合でDH採用を率先したが、巨人以外のセ5球団はあくまで導入に慎重だった。

 23年1月の12球団監督会議では、同年にリーグ優勝&日本一を達成する座長を務めた阪神の岡田彰布監督(当時)が「監督が楽すぎる。投手が回ってくるとかこないとか、ちょっと(野球の)醍醐味がない」などと反対。「セでは議論がなかなか進展しなかった」(NPB関係者)という。

 しかし、メジャーでは22年からナ・リーグもDH制を採用。野球が盛んな北中南米、アジアのプロリーグでDHがないのはセ・リーグのみとなった。

 DH制はかねて、打撃戦を演出するのと同時に、投手のレベルアップを実現するといわれてきた。

反対していた阪神・岡田監督は昨季限りで退任

 パはこれまで、野茂英雄(近鉄、ドジャースなど)を筆頭に、メジャーでも活躍する投手を多く輩出。投手は投球に専念でき、代打、代走による交代機会がなく、より多くのイニング数を投げることができる。攻撃参加による疲労、故障のリスクも少ない。

 ドラフトの指名選手もセよりパの方が素材重視の傾向がある。近年では山本由伸(ドジャース=オリックス16年ドラフト4位)や千賀滉大(メッツ=ソフトバンク10年育成ドラフト4位)がその代表例だ。

 野手も守備力をある程度は度外視して指名できる。23年WBCに出場した大谷翔平(日本ハム、ドジャースなど)ら侍ジャパンメンバーは30人中16人がパの在籍、出身だった。

 名球会会員でロッテ、西武OBの山崎裕之氏はこう言う。

「ファンの意見が何より大事であり、セのように投手が打席に立つ面白さはある。私はパでプレーしていたことを差し引いても、DHがあって打撃優先の野球にも面白さは備わっていると思う。監督会議では阪神の岡田監督が反対していたものの、昨季限りで退任しましたしね。プロ野球は良くも悪くもメジャーに右に倣えのところはある。セもDH導入の流れになりつつあるのではないか」

 DeNAとソフトバンクによる昨年の日本シリーズ第1戦では、ソフトバンク先発の有原が2点適時打を放ったが、投手が打席に立つシーンはあと何年見られるのか……。

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