B'z「ダサい論争」を覆した圧巻パフォーマンス…紅白らしさで歴代ワースト視聴率を回避し貢献度大
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月9日 9時26分
B'z(C)ゲッティ/共同通信イメージズ
歴代ワーストの視聴率を免れることができたのが、2024年大晦日の「第75回NHK紅白歌合戦」。前回の第74回(23年)は平均世帯視聴率が第1部29.0%、第2部31.9%と、1989年に2部制となって以来、ワーストを記録。国民的番組の地位が揺らいだが、昨年は一部が同29.0%と変わらなかったものの、第2部は同32.7%と0.8%アップ(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。SNSでは〝紅白らしさ〟を指摘する声があがった。
今回、中高年をターゲットにしたと言われ、南こうせつ(75)とイルカ(74)による「神田川」「なごり雪」のデュエットや、故・西田敏行さんの追悼企画で武田鉄矢(75)や松崎しげる(75)らによる「もしもピアノが弾けたなら」の歌唱などが好評だったが、なかでも見せ場を作ったのが、初出場の稲葉浩志(60)と松本孝弘(63)のB'zだ。
「第2部の0.8%アップに貢献したと言われるのが、これまで紅白出場が実現しなかったB'zでした。NHK連続テレビ小説『おむすび』の主題歌『イルミネーション』を歌い上げた後、サプライズでNHKホールに登場し、『LOVE PHANTOM』『ultra soul』といったヒット曲を披露し、会場のボルテージは一気に高まりました。マイクトラブルがありながらもB'zのパフォーマンスが紅白らしい華やかさを取り戻したと言えます」(スポーツ紙記者)
B'zの紅白出場が話題になる中、SNSで起こったのが「B'zはダサいか/ダサくないか」という論争だ。
「B'zが日本でヒットを連発していた1990年代にあったのが、〝B'zを聴いているのはダサい〟〝ダサい奴が聴いている〟という風潮です。B'zの楽曲がエアロスミスなどの海外アーティストに似通っているという指摘があったりと、B'zには熱狂的なファンが多い一方で、特に洋楽ファンはB'zを下に見る傾向がありました」(音楽ライター)
■紅白出場を一流アーティストが避ける中で…
しかし、紅白での圧巻パフォーマンスがこうした見方に少なからず影響を与えているという。
「その年のヒット曲を出した歌手や人気アイドルグループ、往年の演歌歌手などが出場する紅白自体がダサいと見られ、オファーがあっても出場を避けるアーティストが少なくない中、朝ドラの主題歌を担当したとはいえ、最終的に出場を決断したB'zの2人が見せたパフォーマンスは圧倒的でしたし、国民的番組にふさわしいサプライズ演出で、ダサいダサくないといったものを超越していました。東日本大震災や能登半島地震の際にチャリティーライブを行い、多額の収益を寄付したCOMPLEXの吉川晃司、布袋寅泰とかつて比較されたこともありましたが、COMPLEXがすでに存在していない今、60代の2人が同じスタイルを貫いていること自体がなによりすごいという声も聞かれます」(前出・音楽ライター)
B'zの出場が、下火となったと言われて久しい紅白に光を与えたのは確かだろう。
◇ ◇ ◇
紅白で話題となった藤井風の演出だったが、その驚きの費用が明らかに。関連記事【もっと読む】藤井風“エグい”と話題のNHK紅白「NY生中継」の驚きの金額 5分30秒の放送に受信料大盤振る舞い…で報じている。
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