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フォルクスワーゲンの逆襲その2…ワゴン専用になったパサートはこれでもか!ってほどエレガントに(小沢コージ/自動車ジャーナリスト)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月9日 9時26分

フォルクスワーゲンの逆襲その2…ワゴン専用になったパサートはこれでもか!ってほどエレガントに(小沢コージ/自動車ジャーナリスト)

シューティングブレーク? と思えるほどの風貌(写真)小沢コージ

【小沢コージ クルマは乗らなきゃ語れない】

 フォルクスワーゲン パサート
 (車両価格:¥5,248,000/税込み~)

  ◇  ◇  ◇

 このクルマ、ホントにパサートなの? そう言いたくなるほどエレガントになったのが、フォルクスワーゲン(VW)新型パサート。マイチェンモデルを含め、2024年から25年にかけてイッキに4車種も一新中のVWの代表作だ。

 しかも新型パサートは、先週紹介した3代目ティグアンとは違い、とんでもなく長い歴史を持つ元々はセダン&ワゴン。デビューは1973年と名作ゴルフよりも古く、かつては広さやクオリティを誇ると同時に、「ドイツの公務員が乗るクルマ」と言われてたこともある。ぶっちゃけマジメ過ぎて、デザイン的に凡庸すぎたのだ。

 ところが先代あたりからかつてない伸びやかフォルムを纏うようになり、この新作9代目からセダンを排除してワゴン専用となりますますエレガントに。その風ぼうは一瞬貴族が狩猟用に使うシューティングブレークか? と思えるほど。

ボディプロポーションは完全な高級5ドアスポーツ

 最大のキモは根本的なボディプロポーションにある。ワゴン専用化して振り切れたのか、全長はいきなり10cm以上も伸びて4.9m台に突入。ニラみ度を増した顔つきと伸びやかなフロントノーズ、デジタル感を増したリアフォルムはかつての凡庸な実用車のそれではない。ホイールも効率と美しさを両立したエアロデザインで、完全な高級5ドアスポーツだ。このワゴン専用化を私は喜びたい。

 インテリアも実に上質かつエレガント。乗ったのが最上級のRラインだったこともあるが、インパネは隅々まで上質なブルーのステッチ入りスウェード生地で覆われ、ペダルまで金属調。シートも大柄かつ上質な本革仕様で、これまた青ステッチとシート自体が涼しくなるベンチレーション機能付き。

 極めつけは最近ますます先進化するVW流デジタルインフォテイメントで、遂にセンターディスプレイはEVテスラもビックリの15インチサイズに。オマエはパソコンか! と言いたくなるデスクトップぶりで、操作感もタッチスライダー方式を多用。サクサク動くうえ、これまたティグアンらと同様のエア式の強めマッサージ機能が楽しめる。

リアシートを倒すとワゲッジは1920ℓと超巨大に

 走りもまた今までのパサートとは違う、ひとクラス上の上質感を獲得。ボディ骨格が従来のMQBからMQBエボへと進化し、足周りも減衰力電動可変のDCCがDCCプロへとなり、完全にプレミアムセグメント入り。マジメに、この乗り心地だけでこのクルマに乗る価値アリだ。

 パワートレインの電動化も進み、1.5ℓマイルドハイブリッドFFと、日本で人気のある2ℓディーゼル4WDに加え、この世代からEVレンジを増やしたプラグインハイブリッド=eHybridまで用意。もちろんそのクラスになると値は張り、スタート価格は500万円台だが、eHybridは655万円台。とはいえメルセデスやBMWだったらほぼ1000万円クラス? のクオリティと言えるレベル。

 ラゲッジはワゴンボディらしく、リアシートを倒すと1920ℓと超巨大。マジメな話、この1台で高級車からちょっとした貨物車レベルまでカバーできる感じだ。

 パサートという名前に特別イメージはなかったアナタ。新時代のドイツらしい上質マルチヴィークルだと考えてくださいな。

(小沢コージ/自動車ジャーナリスト)

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