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4月からワクチン定期接種…帯状疱疹を知る(3)ワクチンは「不活化」と「生」の2種類あり

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月9日 9時26分

4月からワクチン定期接種…帯状疱疹を知る(3)ワクチンは「不活化」と「生」の2種類あり

不活化ワクチンは長期予防効果が高い

 帯状疱疹は人によっては強い痛みをもたらし、また顔面神経麻痺、失明、脳炎、髄膜炎といった重篤な合併症のリスクがある。さらには、皮膚症状は治っても、年単位で激痛が続く可能性もある後遺症「帯状疱疹後神経痛」に移行するかもしれない。

「成人では9割以上が帯状疱疹ウイルスに感染しているといわれています。水疱瘡(水痘)にかかった記憶がなくても不顕性感染だったかもしれない。誰でも帯状疱疹を発症するリスクを抱えていると考えた方がいい」(外山皮膚科・外山望院長=以下同)

 帯状疱疹は、主に免疫力の低下で発症する(本連載2回目参照)。ストレス、睡眠不足、加齢、病気などが免疫力低下につながるので、完全回避は免れない。ただ、1つだけかなりの率で帯状疱疹の発症を食い止められる方法がある。ワクチン接種だ。

「現在、不活化ワクチンと生ワクチンの2種類のワクチンがあります。不活化ワクチンは、50歳以上と、帯状疱疹の罹患リスクが高い18歳以上が対象。発症予防効果が50歳以上で97.2%、帯状疱疹後神経痛予防効果が88.8%です」

 もうひとつの生ワクチンは50歳以上が対象。発症予防効果が60歳以上で51.3%、帯状疱疹後神経痛予防効果が66.5%だ。生ワクチンは、がんなどの免疫抑制患者は接種できない。

 長期予防効果も不活化ワクチンの方が高い。不活化ワクチンは2回接種で値段は合計4万~6万円程度。生ワクチンは接種回数1回で8000~1万円。なお記者は50歳の誕生日を迎えてすぐに不活化ワクチンを接種し、家人は過去に生ワクチンを接種していたが、改めて不活化ワクチンを打ち直した。

「生ワクチンを接種したことがある人も、不活化ワクチンの接種は可能です。すでに帯状疱疹を発症したことがある人も、ワクチン接種を強くお勧めします。帯状疱疹は繰り返すこともあり、私たちが行っている世界最大規模の帯状疱疹疫学調査『宮崎スタディ』では、6.41%の人が2回以上帯状疱疹を発症しています。ちなみに上皇后、美智子さまは3回罹患されています」

 予防効果が高い不活化ワクチンは、コロナのワクチンと同じ筋肉注射。接種後の痛みや腫れは個人差があるが、記者の場合、痛みや腫れはややある程度で、仕事も運動も接種日当日から問題なくできた。帯状疱疹のワクチンの金額は自治体で補助が出ていることがあるので、ホームページなどで確認を。(つづく)

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